「Finding Your Feet(輝ける人生)」は、2017年公開のイギリス映画。
長年の結婚生活が崩れ居場所を失ったサンドラが、人とのつながりの温かさ、年齢に関係なく人生を立て直すこと、好きなことに挑戦すること、価値観の変化を経験するストーリー。あちこちのロンドンの景色も楽しめます。
キャストはイメルダ・スタウントン、ティモシー・スポール、セリア・イムリー、ジョアンナ・ラムリー、デビッド・ヘイマンなど。
監督・脚本はニック・ムークロフトとメグ・レナードで、ムークロフトは他に「聖トリニアンズ」シリーズ、「フィッシャーマンズ・フレンズ」シリーズなどを手がけています。
オープニングタイトルの背景は、高級住宅地の上空の映像。最後にカメラが止まった家がサンドラの家のようです。家だけでなく庭も広い!(画像は引用目的で使用しています)
Finding Your Feet(輝ける人生)あらすじ
サンドラ(イメルダ・スタウントン)は結婚35年間の夫マイク(ジョン・セッションズ)の退職記念パーティを完璧に仕切ります。マイクは長年の功績が評価され「ナイト」の爵位を授与され、夫の称号によりサンドラも「レディ」と呼ばれることに。つつがなくパーティが進行する中、サンドラは、夫と親友パメラ(ジョシー・ローレンス)の不倫現場を目撃し家を飛び出します。
転がり込んだのは、10年近く会っていなかった姉ビフ(セリア・イムリー)のフラット(アパートメントのこと)。ビフのフラットはいわゆる団地で、サンドラの邸宅とは対照的です(キッチンのテーブルにはマーマイトが笑。ただ、団地ながら自転車を置くスペースのあるエントランスやキッチンに続く廊下、2階部分もあって快適なレイアウトのように見えます)。年金暮らしのビフは自由奔放で、寒中水泳をしたりダンス教室に通ったりと活動的に暮らしています。
外食の席で、ビフは今回の出来事はサンドラにとって良いことだと推測するものの、始終いら立つサンドラ。二人は若い頃、一緒に平和抗議活動をしていたのに、反対側にいた警察官のマイクと結婚したことをビフは今でもチクリと指摘します。サンドラは安定や幸せを求めただけだと反論し、議論はヒートアップ。サンドラの酒は進み、店主に食べ物を投げつけて警察に連行されてしまいます。
夫のマイクは、パメラが同居することになったと早速連絡してきます。サンドラは不安発作を起こし病院へ。ビフとその友人チャーリー(ティモシー・スポール)が迎えに来たものの、二人が大麻で少々ハイになっていることにサンドラは驚きます。チャーリーはビフのフラット内のあちこちを修理し、何かと彼女を助けてくれる存在。サンドラが彼に初めて会ったとき、「レディ・アボットよ」と自己紹介したり、車を出した彼にお礼も言わなかったりなので、ビフは、彼らの常識は違うから失礼な態度は改めるべきだと指摘します。
チャーリーの妻は、5年認知症ケアホームに入っており、彼はその費用を工面するために家を売り、ハウスボートで暮らしています。最近彼女は、チャーリーのことを認識するどころか、チャーリーに拒否反応まで示すように。苦渋の決断で、チャーリーは訪問を止めることにしました。
ビフは、気分転換になるだろうとサンドラを地域のダンス教室へ連れて行きます。サンドラが来ると嫌な顔をするチャーリー。教室にはビフの友人のジャッキー(ジョアンナ・ラムリー)と、チャーリーとボート仲間のテッド(デビッド・ヘイマン)もいます。サンドラはかつてオーディションに通過するほどダンスに打ち込んでいましたが、結婚してすっかり遠のいたため、なかなか調子が出ません。
少しづつ変化するサンドラ
しかしダンス教室に通ううち、踊ることをまた楽しむようになるサンドラ。チャーリーと組んだときには最初は戸惑うものの、彼のリードでスムーズに動けるように。そんな中、ジャッキーが「Age UK」というイギリスのチャリティ団体のためにチャリティ・ストリートパフォーマンスをしようという提案を持ってきます。参加に前向きなメンバーたちに対しサンドラは参加を拒みます。
イベントの練習に参加しないサンドラは勝手にビフのフラットの大掃除。きれいな部屋にビフは驚き、テーブル上に大量に積まれた賞味期限切れの食品を見て「賞味期限の陰謀論は信じない」と反論するものの、1990年代の食品が結構ある笑。
マイクから離婚書類が送られてきたので、サンドラはビフを連れて家に私物を取りに行きます。二人は、ずらりと並んだマイクのトロフィーを木製チップマシンでどんどん破壊します笑。そこにチャーリーとテッドが手伝いにやってきて、サンドラはこれまでの態度を謝ります。四人が近くのパブに休憩しに行くと、マイクとパメラに出くわします。サンドラが二人に嫌味を言い、パメラが応戦したので、サンドラが倍返しで痛烈に非難して二人を追い出します。そして他の客から拍手が笑。サンドラは気分がすっきりした様子(パブからサンドラに無料のドリンクが提供されます笑)。
サンドラはビフと一緒に寒中水泳まで楽しむように。そして、ビフのせいでチャーリーと二人でロンドンでの夕方を過ごすことにもなります。しかしチャーリーのバンがレッカー移動されそうになったため、チャーリーが車を奪い返し、二人で脱出劇を成功させます。
クリスマスには、ビフのフラットでジャッキー、チャーリー、テッドを加えた5人でクリスマスディナーを囲みます。気の合う友人だけのクリスマスも素敵だなと思います。娘からのビデオ電話で「パメラのせいでひどいクリスマスだった」と聞かされるサンドラは、前ほど家のことが気にならなくなっているようです。
チャリティ・ストリートパフォーマンスの当日。サンドラは急遽参加し、イベントは大成功に終わります。突然参加したのに振り付けやフォーメーションをよくこなしたな笑。その後メンバーたちは、テッドとチャーリーのハウスボートで祝杯を挙げ、SNSでの高評価を読んで嬉々とします。ボートハウスってあんなにたくさんの人が乗っても大丈夫なのかと思いました笑。チャーリーはボートでフランスまで渡り、フランスの運河を旅するつもりだとサンドラに話します。
後日、ダンス教室のメンバーたちは、イタリアのダンスフェスティバルのプロモーターからの招待を受けます。
ローマでのパフォーマンス
クリスマスの頃から咳が増えたビフは肺がんで余命が短いことをサンドラとチャーリーだけに打ち明けます。
イタリアに到着したメンバーたちは、ローマでの滞在を楽しみ、公演も大成功に終わります。ビフは若い頃のイタリア人の恋人を心から愛していたのに交通事故で失い、それ以来誰とも真剣に交際してこなかったので、サンドラに同じ過ちを繰り返して欲しくないといいます。
ローマでサンドラとチャーリーの距離はぐっと近づき、チャーリーはサンドラとの結婚を意識していることをほのめかします。しかし彼の妻がケアホームにいることを初めて知ったサンドラは拒絶。そして翌朝、サンドラがビフの部屋を訪れると、ビフが亡くなっていることを知ります。イメルダの泣く演技は他にもいくつか観ましたが、この人の演技はバリエーションがあります。感情も表情も豊かで、まさにベテラン女優です。
ロンドンでビフの簡単な葬儀が行われます。参列していたマイクは、パメラとの関係は終わったことを告げ、真摯に謝罪し、サンドラに戻ってきてほしいと懇願します。ビフのフラットを整理したサンドラは自宅に戻ることに・・・。
ネタバレせずにここまでで・・・。
Fiding your feet(輝ける人生)の名言?
ビフがサンドラにいう台詞「Sometimes, you just need to take a leap of faith.」
「思い切って飛び込んでみることも必要よ」と伝えています。
「take a leap of faith」は英語で一般的に使われるイディオムで、根拠や確証がない状況で思い切って行動したり何かを信じたりするときに使われる表現です。
おわりに
イメルダ・スタウントンの大ファンなので、どの瞬間も楽しく観ました。
中年女性の恋愛に加えて、新しいことに挑戦することや姉妹や出会った人々との友情など、心が温かくなって勇気がもらえるストーリーだと思います。
サンドラのジャンプは十分だったんだろうか、おそらく落ちたのでは・・・笑。
サンドラ役のイメルダ・スタウントンは、法律事務所のシットコム「It is Legal?」やピリオドドラマ「クランフォード」でも素晴らしい演技を見せています。セリア・イムリーもイギリスのベテラン女優であり名脇役。彼女も幅広く活躍しており「聖トリニアンズ」「海賊じいちゃんの贈りもの」「ドクター・マーティン」「クランフォード」「カレンダー・ガールズ」など多数に出演しています。
ジョアンナ・ラムリーは「Absolutely Fabulous」のパット役、「女王陛下の007」、ロザムンド・ピルチャーの「Coming Home」「Nancherrow」など多数に出演。
ティモシー・スポールは「ハリー・ポッターシリーズ」のピーター・ペティグリュー役、「ターナー、光に愛を求めて」のターナー役、「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」のバムフォード役など多数出演。2014年までは太めの体型で仕事をしていましたが、2015年に役作りのために大幅に減量。これにより役柄の選択肢が広がったとのことです。
パメラ役のジョシー・ローレンスは、「魅せられて四月」のロッティ役。透明感のあって天使のようだったロッティが、不倫略奪の親友役で登場したので驚きました。



