Saving Grace(イギリスの映画)普通の主婦が大麻の取引?ドクター・マーティンの原型

「Saving Grace」は、2000年公開のイギリス映画。

夫の自殺により巨額の借金を背負った中年未亡人グレイスが、家を守るために庭師マシューと温室で大麻を大量に栽培。フランス人実業家と大麻の取引にこぎつけるも、債権者や警察、村の人々が巻き込まれてドタバタへと発展。

キャストは、ブレンダ・ブレシン、クレイグ・ファーガソン、マーティン・クルーンズ、チェッキー・カリョ、フィリダ・ロウなど。

ロケ地「Port Issac」の港町の景色が美しく、この入江は「Fisherman’s Friends」でも登場しています。さらに「ドクター・マーティン」の舞台としても使われており、マーティン・クルーン扮するマーティン・バンフォード医師は「ドクター・マーティン」のマーティン・エリンガム医師の原型とのこと。

監督のナイジェル・コールは「ドクター・マーティン」「カレンダー・ガールズ」も手がけています。

画像のオープニングタイトルの背景は、葬式前の教会の墓地。庭師マシューがフランス語の童謡を歌いながら穴を掘っています。最初、たばこを吸っていると思いましたが、改めてみると大麻のようです。「フランス」と「大麻」という要素が後々の展開の鍵に。(画像は引用目的で使用しています)

ブレンダ・ブレシン、クレイグ・ファーガソン、マーティン・クルーンズ、チェッキー・カリョ
目次

「Saving Grace」あらすじ(と感想)

美しいコーンウォールの港町で、専業主婦グレース(ブレンダ・ブレシン)の夫の葬式が行われています。夫はショービジネス界の金持ちで、プライベートジェットからパラシュートなしで飛び降りるという不可解な事故死をとげており、参列した村人は、飛べると思ったのか、トイレの扉と間違えたのかと噂します。

マシュー(クレイグ・ファーガソン)と医師のマーティン(マーティン・クルーンズ)は、端の方でたばこを吸うふりをしてカジュアルに大麻を吸っています。

夫には愛人がいただけでなく、多額の借金も抱えていました。話が広がるのが早い村では、このこともすでに知られている様子。村人たちは天使のように優しいグレースが大好きで、彼女を悲しませまいと、支払いを断ったり、手伝いを申し出たりして、こっそり助けようとしています。

葬式の後、グレースは弁護士から、豪邸が多額の借金による差し押さえ・競売寸前であることを初めて知らされます。庭師マシューへの給料も払えず、家中の書類を集めても一銭もないことをグレースは悟ります。

温室で育てる?

グレースはマシューを解雇しなくてはならなくなり、何かできることがあれば言ってほしいと話すと、マシューは「病気の植物を見てほしい」と頼みます。植物を見に二人はなぜか夜の教会へ。マシューは小声で話します。その頃、牧師館の牧師は息をのみながらドラキュラ映画を鑑賞笑。十字架を持って観た方がいいかも笑。

その植物は、マシューが教会の敷地の木陰でこっそり育てていた大麻でした。グレースは一目で気づき「育てたいなら良い土と光が必要だけど、違法だから」と去ろうとします。でも、マシューのために一株だけ温室へ持ち帰ることに。

グレースのプロ級のガーデニングスキルと完備された温室設備(照明・湿度・水やり装置)のおかげで、マシューの大麻はみるみる元気になります。グレースは、短期間で大量収穫すれば借金返済に使えると考えます。
二人は教会から残りの大麻をすべて運び出し、温室を全面的に大麻栽培専用に改造します。強すぎる育成ライトのせいで、温室は夜にSF映画のような神々しい光を放ちます。決まった時間に点灯するため、村ではカウントダウンして眺める人まで出てくるほど。

しかし、マシューの恋人ニッキー(ヴァレリー・エドモンド)は、吸うだけならまだしも大量生産していることにショックを受け猛反対します。妊娠が判明したばかりでより慎重になっています。

グレースは夫の浮気相手ハニーと対面し、夫がハニーをとても気に入っていたことを知って深く傷つきます。ハニーは、また話したくなったら連絡してほしいと言い、ロンドンに戻ります。

グレースはマシューに大麻を試してみたいと言い出します。その頼み方から、マシューは、未亡人のグレースが一度でいいから性的な関係を求めているのかと勘違い笑。二人は海辺に行き、グレースが試してみると最初は何の変化もなくがっかりします。しかし次第に陽気になり、二人で大笑い。その後グレースはひどい二日酔いのような状態になり、翌朝まで尾を引きます。

ロンドンへ取引へ

グレースは、家族経営の農場が隠し持っていた大麻で有罪判決を受けたニュースを耳にし、さらにニッキーの妊娠を知り、マシューを巻き込むわけにはいかないと決心。チェルシーのフラワーショーぐらいしかロンドンを訪れたことがないにもかかわらず、彼女は一人でロンドンへ向かいます。

品のある服装で道行く人にドラッグはいらないかと声をかけていると、警察に連行されてしまいます笑。
身元引受人として彼女が連絡したのは、夫の浮気相手だったハニーでした。ハニーはいったい路上で何をしていたのかと驚きますが、グレースが事情を説明すると、ハニーはマリファナ売人のヴィンスを紹介します。

ヴィンスがグレースのサンプルを試すと、その質の良さに驚きます。グレースがキロ単位で取引したいことと知ると、その量に見合う人物のところへグレースとハニーを案内します。

その頃、グレースがハーヴィーに植物の世話を頼んでロンドンに出かけたことを知ったマシューは、グレースを救うためマーティンを連れてロンドンへ向かいます。

グレースたちが連れていかれたのは、謎のフランス人実業家ジャック・シュヴァリエ(テチェキ・カリオ)のところ。グレースは彼に流暢なフランス語で話しかけ、気に入られて取引を成立させます。グレースは追いかけてきたマシューとマーティンと合流し一緒にコーンウォールへ戻ります。シュヴァリエは部下とヴィンスにグレースを尾行させます。

グレースは屋敷での婦人会の集まりを忘れていたようで、村の女性たちが集まり始め、マーガレットとダイアナが温室に入ってしまいます。この植物は何かと尋ねる二人に、留守番をしていたハーヴィーはお茶だと言い訳して温室から連れ出します。ダイアナは新鮮なお茶なら試してみたいと、麻を少し摘んで持ち帰り、お茶を淹れてマーガレットと試してみます。二人はひどく陽気になってしまいます。(マーガレット役のフィリダ・ロウはイギリスの女優エマ・トンプソンの母)

そしてドタバタに・・・

マシューはニッキーにきちんと仕事を探すと約束し、ニッキーは妊娠を打ち明け、二人は和解。

グレースは、債権会社のローズ氏が屋敷を訪ねていることを知り、ハーヴィーに頼んで居留守を使おうとします。ロンドンからの二人も屋敷に向かっています。マシューと和解したニッキーは協力的になり、警官のアルフレッドに、ロンドンから鮭の密漁者が二人来ていると吹き込みます。

アルフレッドは、この地域にいる密漁者について本部から警官たちが来ることをグレースに知らせようと温室を訪れます。彼がそこで見たのは温室いっぱいの大麻。アルフレッドは、教会の敷地に大麻があったことも、グレースの経済状況から温室で育てていたことも知っていましたが、これほど大規模だとは思わず驚きます。その言葉を聞いて、知っていたのかと驚くグレースとマシュー笑。あれほど夜ごとに宇宙船のような光を放っていれば、村が気づかないはずはありません。

アルフレッドは、これから密漁者に対処するから、その間に急いで処分したらどうかと示唆して去ります。

グレースの屋敷には、婦人会の女性たち、本部からやって来た警官たち、ロンドンの二人とローズ氏まで集まり群衆に。グレースは急いで山積みにした大麻を温室の中で燃やします。高品質な大麻がなくなるのは惜しいと思ったマーティンが温室の扉を開けると、中から大量の煙が流れ出し、集まった人々を包み込みます。そして陽気に踊り出す人々・・・笑。

グレースは、マシューとニッキーのことが大好きだと伝え、後のことは任せるように、そしてマシューは解雇だと言って二人を送り出します・・・。

ネタバレせずにここまでで・・・。

おわりに

最後は、グレース自身も思いもよらなかった形で幸せになります。
困難な状況でも、まず自分にできることから行動したことで(違法ではありますが)抜け道が見えたし、マシューやハーヴィだけでなく、村の人々が彼女を大切に思い支えてくれたことも大きかったですね。

「Saving Grace」と「ドクター・マーティン」のどちらにも登場する医師のマーティン。「ドクター・マーティン」の方は優秀な外科ですが、「Saving Grace」の方がリラックスしていて好きです。

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