不快な抜歯。イギリスで入手できる消毒液・うがい薬って?

イギリスの歯科医で2回目の抜歯をしました。
年齢的なものや、妊娠・出産後を経て歯が弱くなったなど、さまざまな要因がありますが、もう抜いてしまったのでそれまでです笑。「もしかして使えるかも」と思って試してみたら役に立った消毒薬がありました。それはうがい薬としても使えるものです。

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イギリスでの抜歯

日本にいたころ、親知らずを2回抜いたことがあります。そのときはどちらも1週間ほどで回復しました。「親知らずを抜いたら痛くて大変」という人が周りに何人かいましたが、個人的には何ということもない経験でした。

イギリスに来て15年ほど経ったころ、何かの拍子でそれまでまったく問題のなかった歯が欠けてしまいました。歯科医院で緊急扱いとして治療を受けましたが、それはあくまで当座をしのぐための処置。その後、歯科医とのやり取りをしばらく経て、奥歯だったこともあり、抜歯することに。この抜歯も、日本での親知らずのときのように1週間ほどで回復しました。痛みもまったくなく、歯医者の指導通り、塩水で適当に消毒するだけでした。

しかし、2回目の抜歯では事情が少し異なりました。
歯科医がその歯を治療した後、「大丈夫だと思います」というのです。何故に「思います」などという言葉を使うのかと不安に感じていたら、やはり痛みが止まらず。これ以上は治療ができないとのことで、抜歯をすることに・・・。今思えば、別の歯科医院なら異なる治療方法を提案してくれていただろうと思いますが。そして歯科医のアドバイス通りに、塩を入れたぬるま湯で患部を消毒しました。

ところが、2~3日ほど経つと、患部がかなり不快で「ジンジン」と脈打つような痛みまで出てきました。塩水では口の中の不快感があまり改善されず、気になって数時間おきに消毒をするように。

ネットで調べてみると「あまりうがいをしすぎると『ドライソケット』という症状になることもあるので注意」などとと書かれていて、ぎょっとしました。

ドライソケット:抜歯のあと、歯茎からの出血で自然に傷口がふさがるのが通常ですが、そのときに血餅(血の塊、blood clot)が不足していたり、うがいのし過ぎで血餅が流されてしまい、骨がむき出しになる状態のこと。この状態になるとかなり痛いそうです。ドライソケットになってしまった場合、再び歯医者に行き、歯茎を新たに出血させるなどの処置がとられるそうです。

ただ、私の場合は骨がむき出しになっているような感じはなく、4日目には痛みも引いてきました。塩を入れたぬるま湯での消毒はそのまま続けました。

イギリスで入手できるうがい薬

抜歯やドライソケットについて調べていたところ、日本の情報では「イソジン」で消毒すると良いとありました。冬の乾燥する時期によくお世話になった「イソジン」です。懐かしい~!

しかし、イギリスでは「イソジン」が入手できないため、のどが痛くなったときに私がたまに使う「うがい薬」を試してみました。それは「TCP」という消毒液で、スーパーや薬局で購入することができます。

通常は傷口に塗る消毒液ですが、説明書には「薄めればうがい薬としても使える」と書かれています。この「TCP」は、うがい薬としてだけでなく、水で薄めて口内炎のケア、皮膚の小さな切り傷、虫刺され、擦り傷、日焼けなどに塗布したり、ニキビや吹き出物の殺菌などにも使用できるとされています。

TCPでうがいをするときにいつも思うのは「TCPは正露丸の味に似ている」ということです。私は正露丸の味が嫌いではないので「懐かしい味だ」と感じますが、主人は「おばあちゃんの臭い」と表現します。うがいをすると、いつも家族から「あれを使ってうがいした?」と言われます。

私が使った方法は:(抜歯して1週間ほど経ってから)

  1. 薄めたTCPを口に含みます(「ブクブク」と勢いよくすすがない)
  2. 抜歯した側が下になるように顔を傾け、患部が消毒されるように20~30秒ほど顔をやさしく揺らします

するとどうでしょう。不快感が激減しました。
私には塩水では効果が弱すぎたのかもしれません。抜歯後の状態には個人差があると思います。

追記:抜歯後に使う場合

抜歯してすぐにTCPを使うのはNGです。血餅(血の塊)を流してしまう恐れがあるからです。

主人が抜歯をしたときも「いつまで経っても不快感が取れない」と不平を言っていたので、1週間ぐらい待ってTCPかマウスウォッシュで消毒したらどうかと勧めました。そうしたらすぐに解決したようで静かになりました笑。

最近ではインプラントをするために抜歯をしました。そのときは1週間経っても痛みが取れなかったので、念のため診てもらったところ、塩水からマウスウォッシュに切り替えるよう指示されました。やはり、1週間ぐらい経ったらマウスウォッシュなどに変えるのは正解のようです。普通のマウスウォッシュで十分なので、正露丸風味のTCPを使う必要はありません笑。

インプラントのための抜歯の後に、歯科医が私の歯茎の周りに型をはめたこともあります。これは、抜歯後にできる血餅が流れたり触れたりして損なわないようにするためです。治療部位を清潔に保ち、インプラント治療の正確性を高めるためでもあるそうです。このときは、血餅がなくならないかどうか心配する必要がなかったので心強かったです。

おわりに

正露丸の味が苦手で飲めないという人は一定数いると思います。「イギリス在住」+「正露丸の味が大丈夫」という条件に当てはまる方は笑、のどが痛くなったときにTCPを一度トライしてみてください。抜歯をした後にも使えます(そのような機会はそうそうあるものではないでしょうけど笑)。

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