「The Shell Seekers（シェル・シーカーズ）」は、ロザムンド・ピルチャー（Rosamunde Pilcher）原作のドラマ・ミニシリーズ（2006年）です。
「シェルシーカーズ」を観たのは、私が気に入っているドラマ「Monarch Of The Glen」に出演していたアラスター・マッケンジー（Alastair Mackenzie）が出演していたからです。あまり期待せずに観始めましたが、「人生って何だろう」「本当に大事なものって何だろう」と考えさせられてしまいました。
コーンウォールの海岸町の風景も美しく、特に主人公ペネロピのカントリーハウスと庭が素敵でした。こんな場所でゆったり過ごせたら最高です。
ロザムンド・ピルチャーは、豊かな自然描写と温かな人間関係を描く英国の作家で、2000年に引退しましたが、いまだに彼女の書籍は人気があります。
オープニングタイトルは、コーンウォールの海の波の映像です（多分）。エピソード内では、穏やかな海辺や港町の景色が多く登場します。最後まで観て改めてこのタイトルを見ると、登場人物たちの心の流れと重なるように感じます。
（画像は引用目的で使用しています）
「The Shell Seekers（シェルシーカーズ）」あらすじと感想
コーンウォールの海辺で、キャンバスに向かって絵を描く父（マクシミリアン・シェル）。モデルは貝を拾う3人の子どもたちで、中央の少女は娘のペネロピです。
「動かないで」と声をかける父に、ペネロピは巻貝を拾い、「海の音が聞こえるよ」と耳に当てながら父に話しかけます。父は笑顔で筆を動かし続けます。
このシーンは、パート1と2の冒頭、どちらにも登場します。
時は流れ、1982年の春。
2週間前に心臓発作で入院したペネロピ（ヴァネッサ・レッドグレイヴ）は、看護師の制止を振り切ってタクシーで帰宅します。
家へ向かう途中の田園風景がとても美しいです。
彼女の家は、美しい庭に囲まれた茅葺き屋根のコテージで、シェイクスピアの妻アン・ハサウェイの家を思わせる伝統的な建物です。茅葺き屋根は維持費が高いと言われています。
家の中はカントリースタイルで、趣があります。
ペネロピは久しぶりに帰宅した表情で家を見回し、父が描いた「The Shell Seekers」（貝拾い）の絵を愛おしそうに眺めます。
3人の子供と絵画の値段
ナンシー
ペネロピが退院したと知り、すぐに電話をかけてきたのは長女のナンシー（ヴィクトリア・ハミルトン）。
母の一人暮らしを心配し、ハウスキーパーを雇うべきだと主張します。電話に出ない母を気にして、ナンシーは車で母の家に向かいます。
庭でガーデニングをする母を見て驚き、「庭師も必要だ」と言うものの、ペネロピは「一人で暮らしたいから」ときっぱり断ります。
自宅に戻ったナンシーは「私の話は聞かないけど、オリビア（妹）なら聞くのよね」夫に不満をこぼします。「弟のノエルの話なら母も聞くかもしれない」と彼に電話をかけます。
ナンシーの夫は、ペネロピが同居するのではないかと少し気にしている様子。
そして、ペネロピの父、ナンシーの祖父の絵が最近注目を集めていると雑誌を見せます。ナンシーは「古臭い絵なのに？」と軽く受け流しますが、むしろその古さが評価され、オークションで高値がつきそうだというのです。
ナンシーたちの家は広い英国のカントリーハウスで、家政婦を雇い、高級家具が揃っています。室内や玄関のドアはチューダー様式のような凝った造りで、内装を見るだけでも楽しめます。敷地内には馬畜舎もあり、これは夫の趣味のようです。子どもたちはプライベートスクールに通い、ナンシーは日々の細かなことに神経を使います。
ノエル
ナンシーはノエル（チャールズ・エドワーズ）に会い、「母に誰かと暮らすよう話して」と頼みます。ノエルは「母は自立してるし、嫌がるよ」と断りますが、ナンシーは「話すだけでもできるでしょ？」と食い下がります。
そんなことよりも、とナンシーは夫が話していた雑誌を見せます。ノエルは「祖父の絵なら覚えてる」と軽く反応しますが、祖父の絵が最近人気で、雑誌に掲載されているものには25万ポンドの値がついていると知ると、顔つきが変わります。「ということは、壁にかかってるあの『The Shell Seekers』も・・・」と、二人は同じことを考えます。
ノエルはスポーツカーを乗り回し、不動産の仕事をしているようですが、部屋は狭く、安っぽいベッドやテレビが置かれ、あまり成功しているようには見えません。一緒に住む彼女も安価な服にアクセサリーを重ね、品がない印象です。
二人はギャラリー前に車を停め、障がい者用プレートを表示します。これだけで彼の人柄が伝わります。祖父の絵の価値を尋ねると、1枚あたり4～5千ポンドだと言われます。
ノエルは電話だけで済ませるつもりだっくせに、急きょペネロピの家を訪ねます。到着すると「手を洗ってくる」と家を見て回り、絵を確認します。さらに屋根裏にも入ります。
何をしているのかと聞けば、「スカッシュのラケットを探してる」と答えます。それなら自分の部屋を探すように言うと、あっさり見つけてくるノエル。ペネロピは少し違和感を抱いた様子です。
ノエルがナンシーから聞いた話を切り出すも、ペネロピは「絵は売らない」ときっぱり断ります。
用事が済んだらさっさと帰る彼。あの美しい庭でお茶をゆっくり楽しむ時間こそ、贅沢だと思うのですが・・・。
オリビア
次女のオリビア（ヴィクトリア・スマーフィット）は、ペネロピをよく理解し、ペネロピも彼女には自然に話せるようです。
オリビアは恋人のコズモ（セバスティアン・コッホ）とイビサ島に滞在中で、ペネロピに一緒に過ごさないかと提案します。コズモの娘アントニオ（ステファニー・スタンフ）も最近加わっています。「どんなお母さん？」とアントニオが尋ねると、オリビアは「個性的で、自立していて、一途だけどとても凛としてる」と答えます。その通りだと思います。
ペネロピは提案を受けてイビサ島に向かいます。
「ナンシーには言ってないの」と話す母に、オリビアは「言ってもよかったのに」と返しますが、ペネロピは「言ったら出かけられない理由を山ほど言われそうで」といいます。
一方、ナンシーは母が電話にでないので車を走らせます。隣人のプラケット夫人からペネロピがイビサ島に行ったと聞かされ、ノエルに連絡します。二人はの家の絵画には保険がかかっているのか、母は祖父のスケッチがあると言っていたかなどと話します。ナンシーの夫も絵の値段をチェックしていて、さらに高騰していると伝えます。
イビサ島では、ペネロピがアントニオと海辺を歩きながら、父がいたコーンウォールの美しい海について話します。コズモもアントニオもペネロピを気に入っており、彼女のためのパーティーを開きます。そして、アントニオはイギリスに来たらペネロピを訪ねると約束します。
ペネロピがイギリスに戻ると、オリビアにロンドンから念願の仕事のオファーが届きます。彼女はコズモとアントニオを残してロンドンに戻りますが、その後コズモはボート事故で亡くなってしまいます。
葬式後、アントニオは家を出る必要があることをオリビアに話します。家は借家で、コズモには借金があったと弁護士から知らされたのです。アントニオはオリビア宅にしばらく滞在することになり、二人はロンドンに向かいます。
アントニオが同居する
アントニオはペネロピと一緒に暮らすことになりました。ナンシーが「母には同居人が必要」と主張していたので、その口を封じる意味でも都合のよい展開です。
ノエルが約束通り屋根裏の片づけにやって来ます。絵画を探すつもりなのは明らか。手伝っていたアントニオに、ノエルは「絵やスケッチを見つけたら僕に知らせて」と伝えますが、そのやり取りはペネロピの耳にも入っていました。
屋根裏を探し回るノエル。見つからず焦っている様子。一方、ペネロピはキッチンで歌を口ずさみながら料理をしています。
ペネロピはオリビアをコーンウォール旅行に誘ったものの、仕事が始まったばかりだから無理だと言われました。ノエルを誘うと、「海辺に行ってもやることがない」と断ります。そこにナンシーがやってきたので誘うと、「子供や夫の都合で無理」だと言います。
そしてノエルが絵の売却の話を再び持ち出します。ナンシーは「夫も売るべきと言ってるし、雑誌に載っていたも絵は25万ポンドの値がついている」だと明かします。「あなたも知っていたのね」とペネロピ。
ペネロピが「絵を売ってどうするの？ノエルはベンチャーに投資？ナンシーは子供のプライベートスクールの足しに？」と聞くと、ナンシーは「私の子供に興味を持ったことある？いつ会いに来た？あの子たちだって支援が必要だ」と反論。そしてナンシーとノエルが言い争いになり、帰ってしまいます。
ペネロピは立ち去るノエルに「屋根裏を片づけてくれてありがとう。探していたものは見つからなかったけど」と声をかけます、やはり気づいていたのです。
その後、園芸学生のデイナス（ルーカス・グレゴロヴィッチ）が庭師としてペネロピの家に通い始めます。アントニオとデイナスの若い二人が親しくなるのに時間はかかりませんでした。
ペネロピの夫
ペネロピは、亡夫アンブローズ（トビー・フィッシャー）と、軍にいたときに知り合います。施設襲撃のときに助けてくれたのが彼で、妊娠を機に結婚します。しかし、価値観の違いが最初から感じられます。
ペネロピの父は「愛しているなら結婚すべき」と助言しますが、アンブローズはペネロピの妊娠に動揺します。
上流階級らしきアンブローズの母（プルネラ・スケールズ）がペネロピについて尋ねると、彼は「彼女はロンドンとコーンウォールに家があるから裕福だと思う」と答えます。この会話だけでも、この母子のスノッブさが伝わります。ペネロピとの食事のときには、母は彼女の服装やドレスの新調を気にしており、アンブローズは母に妊娠をまだ母に話せていませんでした。そして、結婚式前日、アンブローズはペネロピをロンドンの家に送り、自分はパーティに出かけるのです・・・。
結婚後、コーンウォールの父の家へ行くと、アンブローズは思っていたより質素な家に少しがっかりした様子。「The Shell Seekers」を見て「価値があるのでは」と口にすると、父は「売る気はないが、結婚祝いとしてペネロピに贈る」と言います。ペネロピは喜びますが、アンブローズはおそらくお金の方がよかったと思っていたことでしょう。
彼の出兵中にペネロピは出産します。娘は義母の希望でナンシーと名付けられます。
「自分の優先順位を大事にすべき」と言葉をかける父に、ペネロピは「彼を愛していない。結婚するべきではなかった」と声を上げて泣きます。
戦争が終わるとアンブローズが戻り、ロンドンでの生活が始まりますが、彼は金の話ばかり。ペネロピが「コーンウォールに住んでもいい」と言えば、「ロンドンを離れるなんて考えられない」と反対します。生活費の話になると、絵を売れと繰り返します。
義母が食事に来たときには、義母が近くに家を買ったことや、アンブローズが義父の会社で働くことをペネロピは初めて知ります。こうしたことで口論が増えていきます。
さらにある日、借金取りが来ます。
アンブローズだろうなとは思いましたが、彼はギャンブルで浪費し、借金までしていました。酔って帰った彼は「数千ポンドが必要だから絵を売ってくれ」と迫り、ペネロピが当然それを断ると彼女に平手打ち。心配した子供たちが見つめる中、アンブローズは家を出ていきました。甲斐性なしだなこいつ・・・。
すでに彼は母の家にいることが多く、ペネロピも気にも留めなくなっていました。離婚したのち、彼はすぐに亡くなったといいます。
義母役のプルネラ・スケールズは、シットコム「フォルティ・タワー」でバジルの妻を演じていました。
隠し持っていた絵画
ペネロピは父と縁のあった絵画商を訪ねますが、亡くなっていると知り、息子のロイ・ブルックナー（ヒュー・サックス）に絵の鑑定を依頼します。
未完成の作品でも高く評価されていると聞き、ペネロピは自宅のワードローブの奥の壁の中に絵を隠していたことやその理由を打ち明けます。
かつて夫が生きていたときに、ペネロピはお金を工面するため絵画を何枚も手放しました。長年、絵を搾取されることへの不信感から隠していたのでしょうが、皮肉にも子供たちから隠すことに役立ってしまいました。
ロイはペネロピの話を真剣に聞き、彼女の希望通りプライベートで売却の手続きを始めます。注目を集めるような形にすると、あの人たちがうるさいでしょうから・・・。
父のアトリエを訪れる
ペネロピは、アントニオとデイナスを連れて、コーンウォールのポースケリス（Porthkerris）へ出発します。
到着したときのペネロピは子供のようにはしゃぎ、その姿に笑ってしまいます。
ここは父が晩年を過ごした特別な場所で、ペネロピが心から愛したリチャード（アラスター・マッケンジー）と出会った思い出の地です。彼女はずっと訪れたいと思っていました。
父のアトリエだった小屋を訪れたとき、ペネロピの中にリチャードとの記憶がよみがえります。
ナンシーが幼いころにペネロピは父の家で過ごしていました。ある日、父と町のアートギャラリーを訪れると、海兵隊員のリチャードが絵を見に来ていました。リチャードは父が名乗ると「画家のローレンス・スターンさんですか？」と反応し、それをきっかけに父は彼を夕食に招きます。
配給制で食材が限られていたため、ペネロピは食料品店で「今晩はお客様を招待するのに、いつものサンドイッチというわけにはいかなくて」と相談します。すると店主は、奥から特別なルートで手に入れた桃の缶詰と鯖を出してくれました。
リチャードは「The Shell Seekers」を見て感動します。夕食後、ペネロピは彼を見送りながら「父のアトリエです」と小屋を指さします。そして、リチャードから食事に誘われたことを父に話すと、父は快く応援してくれました。
後日、ペネロピはリチャードをアトリエに案内します。彼は「The Shell Seekers」の子どもがペネロピだと気づいていました。アンブローズと違い、父の愛情が詰まった絵に理解や敬意を示します。そしてリチャードは「ダグラス・マクティア」の詩集を彼女に贈り、彼の好きな詩を朗読します。二人は、そこでかけがえのない時間をともに過ごしました。
やがてリチャードは、「明日から出陣する。しばらく会えなくなる」と伝えに来ます。そして、「戻ってきたら君と結婚する。愛している」というのです。
ペネロピは涙を流しながら彼を見送り、その姿を父が見守っていました。
「彼を愛している」と声を上げて泣くペネロピに、父は「知っているよ」と応えます・・・。
アンブローズとの関係にはない感情の深さがそこにありました。
しばらくすると、リチャードから手紙が届きます。詩のように美しく、心のこもった内容でした。
ペネロピが幸せな気持ちで読み終えた直後、非常にも彼の上司が現れ、リチャードの戦死を告げるのです。
過去と現在をつなぐ選択
ペネロピの行動を理解していたのはオリビアだけでした。
怒り心頭のナンシーとノエル。
なぜなら、ペネロピが絵画を隠していたこと、「The Shell Seekers」が家からなくなっていたこと、さらにそれが売られたのではなくポースケリスの町に寄付されたからです。
ペネロピの父は「The Shell Seekers」を描いたときでさえ、それを売るつもりはありませんでした。
父の思いを尊重したのかもしれないし、父が晩年を過ごした美しい町にその絵を戻したかったのかもしれない。もしくは、彼女の心と一緒にコーンウォールに残してきたかったのかもしれません。
ナンシーはコーンウォールにやって来て、ギャラリーへの寄付を相談なしにしたことを詰め寄ります。
ペネロピは、「私たちは何か話をしたことがあったのか。旅行に誘っても来なかった」、「あれは私の絵画で、父からの結婚祝いだ」と言い、ナンシーは「あの絵は私たちにとっては遺産だった！」と反論します。立場が違えば主張することも変わるのでしょうが、少し身勝手に聞こえます。
ナンシーは「お母さんは私を愛してなかった。いつもオリビアばかりだった」と言い残して去っていきます。
こうしてコーンウォールに来られるなら、なぜ最初からペネロピと一緒に来なかったのか。とても残念でなりません。
嵐の翌朝に
ペネロピがギャラリーで「The Shell Seekers」を眺めていると、デイナスがスコットランドへ戻ると告げに来ます。
アントニオを「結婚したいほど好き」と言う一方、彼には軍隊にいた頃に負った傷があり、手術をすれば麻痺が残るかもしれないということでした。最近その部分に違和感があり診察を受ける必要があるというのです。
アントニオにはすでにすべて話してあり、それでも一緒にいたいと言ってくれたものの、将来麻痺が残ればアントニオに負担をかけるのは明らかでした。ペネロピは「愛する人と人生を共にするべき」と伝えますが、デイナスは去っていきました。
ペネロピは傷心のアントニオと自宅に戻ります。
そこにノエルが訪ねてきて、「The Shell Seekers」の件について怒鳴り散らします。
その晩、嵐がやってきてペネロピは眠れない夜を過ごしました。
頭の中には、かつてリチャードの手紙の内容がよみがえっていました。
・・・そして嵐が過ぎた翌朝。
庭には倒れたガーデンチェアや、乱れた草花が朝日に照らされてきらめいています。
嵐の庭も、荒れた庭も、やはり美しい庭だと思います。
ペネロピの目には、まるですべてが違って見えていたのかもしれません。
裸足で庭を歩いていくと、向こうにリチャードが迎えに来ているのが見えました。
（これを書きながらも、私は胸が苦しいです・・笑）
外に出てきたアントニオが見つけたのは、ガーデンチェアに腰かけ、微笑みを浮かべたまま息を引き取ったペネロピの姿でした。
幸せとは
ペネロピが埋葬されるとき、ナンシーは泣きじゃくります。
葬儀後、弁護士が遺言書を読み上げ、子どもたちに遺産のリストを手渡します。アントニオがいることにノエルは「なぜ彼女がいるんだ」と不満を言い、ナンシーは「母のジュエリーはどうなったの？」と尋ねます。
それでも、ナンシー、ノエル、オリビアは各25万ポンドを受け取ることになりました。弁護士は、ペネロピが亡くなる1週間前に手書きで補足遺言を作成していたことを伝えます。それによると、父の絵画の売り上げをデイナスに相続させる、デイナスの園芸ビジネスの資金に充てて欲しいということでした。
ナンシーとノエルは「母は正気じゃなかったと法廷で争える」と話します。オリビアは「もういい加減にして。そういうつもりなら私が母は正気だったと証言する」と止めます。「父はあんな人だったけど、母は私たちに素晴らしい子ども時代を与えてくれた。絵画がなくても1人25万ポンドも残してくれた。埋葬が終わってまだ1時間も経っていないに」とたしなめます。
十分すぎる遺産を受け取っても感謝できない彼らの姿は哀れに感じます。こういう人たちはいつまでも心から幸せになれないような気がします。
その後、オリビアとアントニオはペネロピの家を整理します。
もらうものだけをもらったら手伝わないあの二人・・・。
アントニオはペネロピが大切にしていたダグラス・マクティアの詩集を見つけ、そこにリチャードの写真だけでなく手紙も挟まっていたことに気づきます。彼女はその手紙を読みながら涙を流します。
オリビアの許可を得て、その詩集を持っていくことにしました。
そこに、ペネロピの件を知らされたデイナスがやってきます。
デイナスは「手術を受けるので一緒にいてほしい。アントニオがいればできそうだ」とアントニオにいうのです。
おわりに
ペネロピの優しさ、潔さ、強い愛が、離れ離れになりかけた若い二人に新たなチャンスを与えました。それでも、どこか切ない気持ちが残りますが。
人生で何を大切にし、本当にしたいことは何か、考えさせられるエピソードでした。おすすめです。
