Blackadder (ブラックアダー)イギリスのシットコム

The Good Life (イギリスのシットコム)のレビュー記事

「ブラックアダー」は、4つの異なる時代が舞台のイギリスのシットコムです。「ミスター・ビーン」でよく知られているローワン・アトキンソンが主演です。

中世の架空の「リチャード4世」時代に登場する「エドマンド・プランタジネット卿(エジンバラ公)」をはじめ、その子孫であるエリザベス1世時代の廷臣エドマンド・ブラックアダー、ジョージ王朝時代の執事エドマンド・ブラックアダー、そして第一次世界大戦時の軍人エドマンド・ブラックアダーが、それぞれ描かれます。

シリーズは1983年から1989年にかけてBBC1で放送されました。
1989年に英国アカデミー賞(BAFTA)で最優秀コメディシリーズ賞を受賞、ローワン・アトキンソンはキャプテン・ブラックアダー役で最優秀ライトエンターテインメント演技賞を獲得、2000年に英国映画協会の「英国テレビ番組ベスト100」で16位、2004年のBBCベストシットコム投票ではシリーズ全体が2位にランクインしています。

また、シリーズを通して登場する俳優陣も豪華で、ローワン・アトキンソンに加えて、トニー・ロビンソン、ティム・マッキナリー、ヒュー・ローリー、スティーブン・フライといった、イギリスを代表する実力派俳優たちが出演しています。

「ミスター・ビーン」のようなキャラクターを期待して「ブラックアダー」を観ると、少し期待はずれに感じるかもしれません。
個人的には、ローワン・アトキンソンといえば、「ブラックアダー」の抜け目がなく機知に富んだキャラクターの印象が強く、彼の話す英語も好きなので、そちらのイメージのほうがしっくりきます。

目次

4つの異なる時代

ブラックアダーDVD レビュー記事
シリーズ2と3のエドマンドがかっこいい

シリーズ1の脚本はリチャード・カーティスとローワン・アトキンソンが手がけています。

リチャード・カーティスは「ミスター・ビーン」、「The Vicar of Dibley」、「フォー・ウェディング」、「ノッティングヒルの恋人」、「ブリジット・ジョーンズの日記」、「ラブ・アクチュアリー」、「パイレーツ・ロック」、「アバウト・タイム」、「マンマ・ミーア!」、「イエスタデイ」など、多くの人気作品に関わっています。

オープニングなどの音楽はハワード・グッドールが担当。ハワード・グッドールは「Not the Nine O’Clock News」、「レッド・ドワーフ」、「Thin Blue Line」、「The Vicar of Dibley」などにも携わっています。

この3人はオックスフォード大学時代に知り合った仲です。

※ 一部ネタバレを含みます!

中世後期〜バラ戦争時代

シリーズ1の舞台は、架空のリチャード4世(ブライアン・ブレスド)が治める15世紀後半のイングランド。

ボズワースの戦いの前日、リチャード3世(ピーター・クック)が家臣たちと祝宴を開き、戦いに備えています。彼の両隣には、息子のリチャード4世と、その息子ハリー(ロバート・イースト)が座っています。
ハリーの弟であるエドマンド(ローワン・アトキンソン)はテーブルの末席に追いやられ、父であるリチャード4世に名前すら覚えられていません。エドマンドは「Edina」「Edwin」「Osmond」「Egburd」「もう一人の方」などと適当に呼ばれ、最後の臨終のときでさえ「ザ・ブラック・ダガー」などと雑に扱われます。

翌日の大事な戦いの朝、エドマンドは寝坊し母親に起こされます。戦場近くまで行くものの、怖気づいて引き返してしまいます。戦いではリチャード3世が勝利し生き残りますが、馬を失ったため自ら新しい馬を探して歩いていると、偶然、乗り手のいない馬を発見。それはそのとき立ちションをしていたエドマンドの馬でした。リチャード3世を馬泥棒と勘違いしたエドマンドは背後から首をはねてしまい、自身の叔父を亡き者にしてしまいます。

そして、リチャード4世(エドマンドの父)が即位します。史実では1485年のボズワースの戦いでリチャード3世が敗れ、ヘンリー・チューダー(のちのヘンリー7世)が即位しますが、このシットコムではヘンリー7世の即位は起こらず、架空のリチャード4世が即位します。

エドマンドの兄ハリー王子は容姿端麗で勇敢、まじめな性格の持ち主で、父からも高く評価され次期国王として優遇されています。一方、エドマンドは愚かで空回りすることが多く、父からの評価も低いため、自分の立場を高めようと必死に策略を練ったり、無理に称号を名乗ったりします。

強そうな名前がほしいと考えたエドマンドは、「ブラック・ベジタブル(黒い野菜)」と名乗ると宣言しますが、従者のボールドリック(トニー・ロビンソン)に「ブラックアダー(黒い蛇)の方がいいのでは」と提案され、採用します。服装も王子としてふさわしいものに変えますが、それはけばけばしく、靴の先は長くとがっていました。父親には冷笑され、ピンチのときにつま先を踏まれて動けなくなることもありました笑。

シリーズ1では、エドマンドよりもボールドリックの方が賢く、「I have a cunning plan(狡猾な策があります)」としばしば提案する場面が見られます。シリーズ2になると二人の立場が逆転し、エドマンドは知的で狡猾、シニカルなキャラクターに変わります。一方、ボールドリックの「I have a cunning plan.」は彼の決まり文句として残ります。

エドマンドとボールドリックと常に行動を共にするのが、パーシー卿(ティム・マッキナリー)です。彼はエドマンドの友人であり、味方でもある貴族ですが、知性や芯の強さに欠けるところがあります。

エドマンドは、スペインとの政治的な取引によって妃を迎えることになります。美しい王女が来るものと期待していたものの、現れたのは想像を超える王女でした。スペイン王女を演じたミリアム・マーゴリーズは、「ハリー・ポッター」シリーズのスプラウト先生役で知られています。また、王女の通訳ドン・スピーキングリーシュを演じたジム・ブロードベントも、「ハリー・ポッター」シリーズのスラグホーン先生役のほか、「パディントン」シリーズ、「ゴヤの名画と優しい泥棒」、「ブリジット・ジョーンズ」シリーズなど、数多くの作品に出演しています。

結局、エドマンドは8歳のハンガリーの王女と結婚する羽目になってしまいます。

魔女狩りのエピソードでは、エドマンドたちが火刑に処されそうになりますが、母から授かった人形のおかげで命拾いします。実は、エドマンドの母が本物の魔女だったのかもしれません(王妃が「奥さまは魔女」のようなしぐさを見せるので)。

私が初めて「ブラックアダー」を観たとき、シリーズ1のエドマンドはただ愚かで見ていられないと感じました。ただ、改めて観直してみると、歴史的な出来事への風刺や、ナレーションを担当していたパトリック・アレンが最終エピソードに登場する演出、著名な俳優陣の出演、さらにはシェイクスピア劇のセリフをパロディ化した巧みな脚本など、多くの見どころがあるシットコムだと再認識しました。今では、他のシリーズと同じくらいシリーズ1も気に入っています。

ローワン・アトキンソン(Rowan Atkinson)は、「Mr.ビーン」、「ネバーセイ・ネバーアゲイン」、「フォー・ウェディング」、「ラットレース」、「ジョニー・イングリッシュ」、「ラブ・アクチュアリー」、「キーピング・ママ」、「Not the Nine O’Clock News」、「The Thin Blue Line」、「MAIGRET/メグレ」など、多くの作品に出演しています。

トニー・ロビンソン(Tony Robinson)は、俳優、司会者、作家として多才に活躍しており、特に歴史や考古学のドキュメンタリー番組で広く知られています。親しみやすい語り口が人気を呼び、多くのシリーズが制作されました。また、複数の機関や大学から表彰を受けており、子ども向けの本の執筆や政治活動にも積極的に取り組んでいます。

ティム・マッキナリー(Tim McInnerny)は、「ノッティングヒルの恋人」ではヒュー・グラント演じる主人公の友人、ベラの夫として登場しました。そのほかにも、「エッジ・オブ・トゥモロー」、「ゲーム・オブ・スローンズ」、「セヴァーン」、「MI-5 英国機密諜報部」など、数多くの作品に出演しています。

エリザベス1世時代

舞台は、エリザベス1世の治世下にあるイングランド。エドマンド(ローワン・アトキンソン)は初代ブラックアダーの曾孫にあたり、「ブラックアダー卿」としてロンドンの貴族の一人です。初代エドマンドとは異なり、彼は聡明で勇敢な人物ですが、冷笑的で毒舌、陰険な性格は変わりません。

使用人のボールドリック(トニー・ロビンソン)も、中世時代から引き続き登場します。上述の通り、シリーズ2以降から彼は哀れなほど愚かなキャラクターになります。つまり、シリーズ2からは頭の切れるエドマンドをたのしめるということです。また、エドマンドの友人であるパーシー卿(ティム・マッキナニー)も登場します。

女王エリザベス1世(ミランダ・リチャードソン)は、気まぐれで子供っぽく、しばしば「処刑する」と口にします。お気に入りであるエドマンドのことさえ、「処刑されるときの顔が見てみたい」と言うほど。絶対服従の時代であり、女王の命令は絶対とはいえ、その要求は無茶なものも多いです。

女王の侍従長はメルチェット卿(スティーヴン・フライ)で、エドマンドのライバルでもあります。メルチェットは、面倒な仕事をエドマンドに押し付けたり、彼を出し抜こうと画策したりします。女王のそばには、いつも元乳母のナーシー(パッツィ・バーン)が控えており、デリカシーのない発言をすることもしばしば。

シリーズ2(および3)のエドマンドは、衣装もよく似合い、姿勢も良く、なかなか格好いいです。特にシリーズ2では髭をたくわえており、シリーズ1の青白い顔とは対照的に華やかさがあります。また、女王をはじめとする貴族たちのドレスやアクセサリーも美しく、見どころの一つだと思います。

エピソード1では、エドマンドが新しい使用人の少年「ボブ」に恋をしてしまいます。しかし、実はその少年はケイトという若い女性が男装していたものでした。これはシェイクスピアの「十二夜」のパロディと言われています。二人が過ごしている時間のBGMには、この時代に生まれたとされる「グリーンスリーブス」が流れます。

二人は結婚式をあげることになりますが、エドマンドの花婿介添人フラッシュハート卿が花嫁を奪ってしまいます。フラッシュハート卿に扮するリック・メイオールは、シリーズ1でエドマンドが独房に入れられた際の「マッド・ジェラルド」役として登場していました。彼はシリーズ4や映画版にも登場します。エドマンドの介添人に選んでもらえなかったパーシーが、廊下で号泣するシーンは、笑ってしまうほど切ないものでした。

エドマンドが「最高執行官」に任命されると、週末を連休にしたいがために処刑の日程を早めてしまいますが、直前で女王が処刑を取り消したために大慌てになります。また、ロンドン中が「ウォルター・ローリー卿」の帰還を祝福し、彼がジャガイモで大儲けしていると聞いて、エドマンドは苛立ち、自分も航海に出てみたりします。

エドマンドが借金を返せないエピソードでは、司教から火かき棒で拷問するぞと脅されます。資金を調達するためにエドマンドは家を売りに出します。内見者にトイレについて説明するシーンは、当時の不衛生なトイレ事情が垣間見えて興味深いです。
最終手段として、エドマンドは司教のスキャンダルをでっち上げることに。現代なら隠し撮りなのでしょうが、カメラなんて存在しない時代。司教をわざわざ招待して眠らせ、腕のいい肖像画家を呼び絵を描かせます。そしてその肖像画を使って脅迫するのです。何枚も描かせていたため、「コピーもある」と現代風のセリフを口にすることもできるのです笑。

エドマンドとメルチェットの酒の飲み比べのエピソードも興味深いです。
エドマンドの叔父と叔母、「ホワイトアダー卿夫妻(ブラックではない笑)」が、彼の家に夕食にやってくることになりました。彼らは熱狂的な清教徒(ピューリタン)で菜食主義者でもあり、裕福なため、エドマンドに相続の相談をするというのです。その姿からも信心深さがよく伝わってきます笑。

叔母は「快適さは悪でサタンの仕業だ」と非難し、椅子さえ悪だと言ってエドマンドをどんどん平手打ちします。
叔母役はミリアム・マーゴリーズで、シリーズ1ではエドマンドが結婚する予定だったスペイン王妃でした。王妃の狂気とは対照的に信心深く厳格な人物ですが、どちらも表情豊かでコミカルです。

相続のチャンスである大事な夕食会にもかかわらず、エドマンドはメルチェットと酒の飲み比べの約束を同じ夜にしてしまいます。その様子をこっそり見に来たエリザベス女王は、エドマンドに物置に押し込められ、しまいには酔った貴族たちに「ストリッパー」と間違われてしまいます。女王が「私はイギリスの王女だ。明日の朝、お前たちを処刑する」と言うと、酔っていた彼らが神妙に膝をつく姿が印象的でした。

最終話では、エドマンドが誘拐され、メルチェットも同様に囚われます。
地下牢に監禁された二人は、誘拐犯ので英語が苦手なドイツ人、「ルートヴィヒ」と対面します。
「おまえには見覚えがない」と言うエドマンドに、ルートヴィヒは、彼が「ドーバーのパブ」で「オットー」という闇商人と会っていたことを暴露します。エドマンドも視聴者も、その「オットー」がルートヴィヒ本人だと思ったところ、実はそこで働いていた「ビッグ・サリー」というウェイトレスだったと明かされます。しかもエドマンドは彼女と関係を持っていたため、ショックを受けます。

宮廷に戻り、ルートヴィヒを仕留めたエドマンド。女王にまるでなぞかけのようなセリフを言います。
「女王のいない人生は折れた鉛筆のようです」

それに対し女王、「説明して(その心は?)」。

エドマンドは、「Pointless(先端のない、無意味である)」と答えました。座布団一枚ですね!

しかしエンドロール後、登場人物たちが血を流して倒れているのです・・・。
長年イングランドを統治したのは、実はあの人だったのかもしれません。

スティーブン・フライ(Stephen Fry)は、役者でありながら、脚本や小説を書いたり、テレビの司会、映画の監督などもしています。またシャーロキアンでもあります。ヒュー・ローリーとは学生時代に出会い、これまでにたくさんの活動を共にしています(「A Bit of Fry & Laurie」、「ジーヴス・アンド・ウースター」など)。クイズ番組の「QI」の司会を長年務め、また、「ワイルド(オスカー・ワイルドの伝記映画)」、「ゴスフォード・パーク」、「Vフォー・ヴェンデッタ」、「ホビット」、「キングダム(ドラマ)」等に出演しています。

ミランダ・リチャードソン(Miranda Richardson)は、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」、「ダメージ」、「クライング・ゲーム」、「スリーピー・ホロウ」、「オペラ座の怪人」、「Absolutely Fabulous」等に出演しています。

ジョージ王朝時代

舞台はジョージ王朝時代(18世紀後半〜19世紀初頭)。

他のシリーズと同様に実在の出来事や人物を元にしつつも、設定には創作的なアレンジが加えられています。各エピソードには、ジェーン・オースティンの小説「分別と多感」や「高慢と偏見」を模したようなタイトルが付けられています(「Sense and Senility(老いと多感)」など)。

エドマンド・ブラックアダー(ローワン・アトキンソン)は、甘やかされて育った無能なジョージ王子(ヒュー・ローリー)の執事。彼は知性と能力に優れており、たびたび王子を巧みに操ります。従者のボールドリック(トニー・ロビンソン)も健在です。今シリーズでも彼の決まり文句の「I have a cunning plan.(狡猾なアイデアがあります)」が登場します。

シリーズ2で話題に出た「ミギンズ夫人のパイ屋」は、ここではその子孫による「ミギンズ夫人のコーヒーハウス」として登場します。当時、コーヒーハウスは社交や情報交換の場として重要な役割を担っていました。

エピソード1では、若き首相ピットがジョージ王子を民事名簿から外そうとしており、王子の立場が危うくなります。自分が国民に愛されていると信じている王子、実際にはそうではないようです。エドマンドは王子を守るため、ボールドリックを国会議員に仕立て不正に当選させます。

エドマンドの「アダー党(Adder Party)」や、「王室を白人で保ち、ネズミを捕らえ、安全な下水の住民の党」、「マヌケな格好をして後ろに立ってマヌケに見える党」など、風刺的な党名が登場します。ところがボールドリックは、賄賂用に預かっていた大金を巨大なターニップ(turnip、カブ)の購入に使ってしまいます。シリーズ1で「大金があったら大きなターニップを買いたい」と語っていたボールドリックは、時を経てその夢を叶えたことになります。ターニップはその後のシリーズにもたびたび登場します笑。

辞書編纂者のサミュエル・ジョンソンも登場します。
彼が編纂した英語辞典は、約40,000語を収録した当時としては画期的なものでした。演じているのは、映画「ハリー・ポッター」シリーズでハグリッド役を務めたロビー・コルトレーンです。

ジョンソン氏は、この辞典の出版を支援してもらおうとジョージ王子に協力を申し出ます。しかし、エドマンドはその辞典を酷評します。というのも、彼はペンネームを使って自作の小説をジョンソン氏に送っていたものの、無視されたと思っていたから。ジョンソン氏が王子を訪ねたとき、エドマンドはわざと辞書に載っていないような造語を並べて困惑させます。

しかし、ジョンソン氏は辞典の出版支援が得られればエドマンドの小説を宣伝するつもりだったことが判明し、エドマンドは急に態度を変えます。しかしその矢先、ボールドリックがジョンソン氏が置いていった辞書を暖炉の火種に使ってしまったというのです。エドマンドたちは辞書のコピーがないか探りますが、それは世界に一冊しか存在しないものでした。ジョンソン氏が10年かけて作り上げた辞書を、エドマンドは一から作り直そうとします。ボールドリックとジョージ王子も協力しますが、まったく役に立ちません。

「ab」で始まる単語を聞かれたボールドリックは「a bee(1匹のハチ)」と答えたり、また、エドマンドは「そうえいば、『ab』の前に『aardvark』があったな」と追加したりしてなかなか進みません。(「aardvark」はオランダ語由来で、当時のイギリスではまだ知られていなかった)。さらにボールドリックは、「c」は「sea(海)」と言い、「dog」の定義は「not a cat(猫ではない)」とするなど、まったく助けになりません。

作業中エドマンドは、「何か軽食を持ってきて。パンの間に何かを挟んだやつ」と頼むと、「ああ、ジェラルド・サンドイッチ卿のようなやつですね?」と返すボールドリック。これは、サンドイッチの食べ方を初めてしたと言われる人物(つまりサンドイッチ伯爵)の名前をあげます。

それに対してエドマンドは、「A few Geralds.(ジェラルドをいくつか)」と返答。
「サンドイッチをいくつか」と言わずに、「ジェラルド」という料理名のように返すのです。ここから歴史が少し変わるかも・・・?。

また、2人の舞台俳優が宮殿にやってきて、エドマンドが彼らに次々と仕返しをするエピソードも印象的です。
俳優たちは、ジョージ王子が祝賀会で立派なスピーチを披露できるよう、演説の指導に訪れます。俳優に対して冷笑的なエドマンドは、自分の書いたスピーチ草案を彼らに笑われたことでいら立ちます。

スコットランドの演劇の題名「マクベス」を口にすると不幸が起きるという、俳優のあいだで信じられている迷信を知っていたエドマンド。わざと、

「スコットランドの劇というのは、マクベスのことでしょうか」と、あえて無知を装ってその名を口にします。

これを聞くたびに、俳優たちは「Hot potato, off his drawers, pluck to make amends, Ow!」と唱えながら踊り、最後に互いの鼻をつまむのです。このフレーズは意味よりもリズムと遊び心を重視したナンセンスなもので、彼らにとっては悪霊を払うまじないのようなものです。

俳優たちはさらに、「あなたはただの執事ですから、俳優の間に伝わる『スコットランドの演劇の名前を口にしてはならない』という偉大な伝統をご存じないでしょうけど」と見下した口ぶりです。さらにカチンときたエドマンド、

「ええ、何ですって?マクベスがですか?」
「つまり、私がマクベスと言うたびにあなた方はそれをするのですか?」

と繰り返し、俳優たちの鼻はどんどん痛くなっていきます。

その後、王子が席を外している間、俳優たちは自分たちの劇の台本を読んでおくことにしました。彼らの台詞があまりに残酷だったため、たまたま通りかかったボールドリックは、王子を殺害するつもりだと勘違いしてしまいます。シェークスピア劇風の大げさなセリフだったにもかかわらず。その後二人は連行されてしまいますが、エドマンドはそれがもちろん練習だということは知っていました。

また、シリーズ2でエリザベス女王を演じたミランダ・リチャードソンも再登場します。
世間では追い剥ぎが出没しているという噂が広まり、人々の不安が高まっていました。そんな中、浪費を続けたジョージ王子は金銭を使い果たしてしまい、エドマンドは彼のために裕福な結婚相手を探すことになります。有力な候補として挙がったのが、実業家の娘エイミー・ハードウッド(ミランダ・リチャードソン)でした。

しかし、エドマンドはエイミーの父親の事業が破産していると知り、婚約の解消を伝えます。宮殿に戻ると、金が入ってくると信じ込んだ王子はすでに多くの買い物をしていました。エドマンドはボールドリックに鞍をつけ(つまり馬の役目)、自ら追い剥ぎとなって金を集めようとします。ところが、彼らは本物の悪名高い追い剥ぎ「シャドウ」と遭遇してしまうのです。

最終話では、ジョージ王子がウェリントン公爵の姪たちと関係を持ってしまい、公爵から決闘を申し込まれます。王子の代わりに決闘に出ることになったのはエドマンドでした。ボールドリックが「王子の代わりに誰かが戦うべきだ」と主張すると、エドマンドは最初それを馬鹿にしますが、ボールドリックが意外にも豊富な語彙で論理的に反論したことで、エドマンドは驚かされます。

ウェリントン公爵が王宮を訪れたとき、すでにジョージ王子とエドマンドは入れ替わっていました。王子の執事としての振る舞いがあまりに生意気だったため、公爵は彼を容赦なく殴りつけます。スティーブン・フライのウェリントン公爵もなかなか迫力がありますが、ヒュー・ローリーは体を張っていましたね・・・笑。

決闘当日、公爵は剣や銃ではなく、大砲を使うという奇妙に近代的な方法を提案します。しかもわずか2〜3メートルという距離で笑。
エドマンドは大砲の直撃を受けますが、胸ポケットに入っていたシガリロケースが弾をはじき返し、命拾いします(大砲なのに笑!)。その直後にジョージ王子が現れて自らの身分を明かすものの、公爵はその卑怯な態度に激怒し、王子にも大砲を撃ちます。しかし、王子はシガリロケースを持ってくるのを忘れていました。

エドマンドはその後、摂政王子になりすまして権力を掌握したようです・・・。

ヒュー・ローリー(Hugh Laurie)は「ブラックアダー」では高い声で演じていますが、アメリカの人気ドラマ「ドクター・ハウス」では医師役として低い声を使っています。ヒュー・ローリーのアメリカ英語が非常に流暢なため、彼がイギリス人だと気づかないアメリカ人もいるそうです。この貴族役の彼を見たら驚くかもしれません。他には、「A Bit of Fry & Laurie」、「ジーヴス・アンド・ウースター」、「ナイト・マネージャー」、「いつか晴れた日に」、「スチュアート・リトル」等、多数に出演しています。

第一次世界大戦

シリーズ4の舞台は、第一次世界大戦の時代です。
エドマンド・ブラックアダー大尉(ローワン・アトキンソン)はイギリス陸軍の職業軍人で、かつては比較的安全な戦地で任務に就いていたものの、現在は前線の塹壕。同じ塹壕には、上流階級出身のジョージ・バーリー中尉(ヒュー・ローリー)と、ボールドリック二等兵(トニー・ロビンソン)がいます。ジョージはシリーズ3のジョージ王子を彷彿とさせ、ボールドリックはいつも通りの彼です。

戦線から約35マイル(56キロ)離れた城には、ドイツ軍よりも厄介な上司、メルチェット将軍(スティーヴン・フライ)と、助手のケビン・ダーリング大尉(ティム・マッキナニー)が駐留しています。メルチェットやブラックアダーがダーリングに話しかけるとき、「ダーリン」と語尾につけるのが常で、まるで愛しい人に話しているようようでコミカルです。

このシリーズは他のシリーズと比べて華やかさがなく、やや暗い雰囲気です。戦争の性質、それに対する国民の意識、戦場で苦しむ兵士たちの状況、人的損失の大きさに対して得られる利益の少なさ、そしてイギリス軍の指導者たちへの皮肉や風刺が多く登場します。

塹壕の生活とは対照的に、メルチェットとダーリングは落ち着いた環境でテーブルについて立派な食器で食事をとります。ダーリングは「本当は戦いに参加したいのに、こんな遠くで作業していて残念だ」と語ります。また、パジャマとガウン姿のメルチェットから、塹壕よりもずっと快適な眠りを得ていることは明らか。
メルチェットが塹壕を訪れたときには、「我々が後ろについていることを思い出してほしい」と兵士たちを鼓舞しますが、ブラックアダーは「我々の後方約35マイルだけどね」と皮肉ります。

ダグラス・ヘイグ元帥(多くのイギリス兵の死につながる命令を出した人物)も登場。ブラックアダーは、メルチェットのオフィスでヘイグの戦術計画が18回も繰り返されていることを挙げ、兵士の士気を下げていると指摘します。最終話では、ブラックアダーがヘイグに明け方の大攻勢の中止を電話で懇願しますが、ヘイグは受話器を片手に塹壕の模型の兵隊(つまりブラックアダーたち)を無造作に払いのけ、ちり取りで集めて雑に捨てるのです。

ブラックアダーは、塹壕に届いた雑誌「King and Country(国王と祖国)」をトイレットペーパー代わりに使っていると話します。架空の雑誌ですが、第一次世界大戦中に兵士の士気向上を目的として発行され、愛国心や戦意を鼓舞する内容が掲載されていたようです。表紙の絵画が公募され、採用されるとパリでの任務に就けると聞いたブラックアダーは、その機会を利用して塹壕を離れようと画策します。

あるときブラックアダーは、メルチェットの伝書鳩を撃ち落としてしまいます。鳩の足には「伝書鳩の撃ち殺しは違法」と書かれたメモが括られていましたが、ブラックアダーは「週に5万人も死んでいるのに、鳩を撃ってはいけないのか」と皮肉りつつ、証拠隠滅のためにその鳩を昼食にしてしまいます。
しかし、「絶対に言うな」と口止めしていたのに、ジョージとボールドリックは「ブラックアダー大尉はおいしそうな鳩を絶対に撃っていません」と、まったく役に立たない発言をしてしまいます笑。

シリーズ2に登場したボブは、今回はメルチェットの運転士ボブとして登場します。
ブラックアダーはすぐに彼女の男装に気づきますが、周囲の誰もが疑わないという雑な設定です笑。兵士の士気向上のためキャバレーが企画され、成功すればツアーに出られると知ったブラックアダー。ジョージに女装をさせます。ところがメルチェットがジョージに恋をしてプロポーズしてしまいます。代役が必要になったブラックアダーは、歌声の美しいボブを起用することに。

そして、シリーズ2で宮殿の屋根から入って来たフラッシュハート卿が再登場し、ボブの正体を即座に見抜き、またもや彼女をかっさらって行きます。

エピソード5では、メルチェット将軍から極秘作戦計画の情報漏洩について、背後にいる人物を突き止めるよう命じられます。当時のイギリスでは反ドイツ感情が強かったせいか、ブラックアダーはドイツのスパイの関与を疑います。ちょうどその頃、ジョージが入院していた病院には、都合よくドイツ語を話す患者がいました。

ブラックアダーはダーリングも尋問します。ダーリングは「私はヴィクトリア女王と同じくらいイギリス人だ!」と反論します。
ブラックアダーは、「ってことは、父親がドイツ人、自分はハーフ、しかもドイツ人と結婚したってこと?」と皮肉を返します。

ヴィクトリア女王はドイツ系のハノーヴァー朝出身で、夫のアルバート公もザクセン=コーブルク=ゴータ家というドイツ貴族の家系でした。第一次世界大戦中、国内で高まる反ドイツ感情を受け、孫のジョージ5世は王家の名称を「ウィンザー」に改めた経緯があります。

その後、ブラックアダーはメルチェットのオフィスに病院のナース(ミランダ・リチャードソン)を連れて行き、彼女がスパイだと指摘します。

彼はナースを試すため、「イギリスの偉大な大学はケンブリッジ、オックスフォード、ハル」と3つ挙げてみたと言います。ナースがそこに違和感を覚えなかったことがスパイだと疑う理由のひとつになったと説明します。するとメルチェットは「確かに!オックスフォードはくだらない大学だ!」と同意します。ちなみに、メルチェット役のスティーヴン・フライはケンブリッジ、ブラックアダー役のローワン・アトキンソンはオックスフォード出身。ブラックアダーの2つの意味での「え?」という表情が笑。

「ボールドリック!」と呼ぶと、ドアの後ろで銃を構えていたボールドリックが現れ、ナースは捕らえられます。ただし、ブラックアダーの見立てはあまり正確ではなかったようです・・・。

最終エピソードでは、ブラックアダーの塹壕に翌朝の総攻撃が命じられます。これは全員の死を意味すると悟るブラックアダー。

最終エピソードでは、ずっと切ない雰囲気が漂います・・・。
ボールドリックが国王を愛していないことを告白すると、メルチェットに殴られてしまう場面も。

ジョージが1914年のクリスマス休戦について語ったとき、ブラックアダーは「あの休戦はどの戦争よりも両軍を近づけた」と皮肉り、ボールドリックは「なぜ戦争は終わらないのですか」と訴えます。

このクリスマスの休戦では、塹壕から出たイギリス軍とドイツ軍の兵士たちが、非公式に交流しました。互いに挨拶を交わし、タバコや酒、ボタン、帽子などを交換し、クリスマスキャロルを歌い、一部ではサッカーのような試合も行われたとされています。誰も戦争を望んでいなかったこと、平和な交流が可能だったことを証明する出来事です。

メルチェットのオフィスにいたダーリングも塹壕に送られてしまいます。
「戦いに参加したくない」と懇願するものの、「今まで送り出せなくてすまなかった」と答えるメルチェット。

しぶしぶダーリングが塹壕に着くと、ブラックアダーは「最後のワルツに参加しに来たの?」と声をかけます。
ダーリングは「メルチェットのパジャマを畳むのにはもう疲れた」と力ない冗談を返します。

ジョージは、「国のために戦って一緒にベルリンに行きましょう」と明るく語ったあと、「大尉、私は怖いです」と打ち明けます。

ボールドリックも「僕も怖いです」と言い、ダーリングは「戦争に行かなければもっと有意義な人生を送れたかもしれない」と過去を振り返ります。

そして訪れる出陣の時刻。

ブラックアダーは「塹壕こん棒を忘れるな」と声をかけます。
「こん棒がないとマシンガンに立ち向かえませんからね」とジョージが答えます。

こん棒なんかで何ができるのか。

全員が位置につくと、最後にボールドリックが「プランがあります」と言います。
それは彼のいつもの決まり文句であり、優しい口調が切ない。

ブラックアダーは「オックスフォード大学のカンニング教授に会えるぐらい狡猾かい?まあ、それは待つしかないね」と優しく答えたのが胸に刺さります。

そして時刻が来て、ブラックアダー大尉の笛の合図で全員が飛び出します。
彼らは銃声と爆発音、煙の中を、ほかの兵士たちとともに突き進んでいきます。

涙なしに見ることはできないエンディングでした。

クリスマスキャロル

「ブラックアダー」のクリスマス特別編は、チャールズ・ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」をパロディ化したエピソードです。

舞台はヴィクトリア朝時代のロンドン、クリスマス・イブ。「Moustache Shop」の店主、エバニーザ・ブラックアダー(ローワン・アトキンソン)は、ディケンズの原作とは正反対に、非常に親切で気前の良い人物です。
当時口髭が大流行していたことを風刺した架空の店舗のようです。

その優しさにつけ込まれ、スクラッチット夫人と少年には金を取られ、名付け子のミリセントにはプレゼントとクリスマスツリーを、ビードルには食べ物を渡してしまいます。唯一の味方であるボールドリック(トニー・ロビンソン)は「気前よくしすぎだ」と苦言を呈します。さらにエバニーザは、お忍びで訪ねてきたビクトリア女王とアルバート公に対しても、最後に残った小さなターキー(七面鳥)を差し出し、クリスマスの準備がすべてなくなってしまいます。

親切なエバニーザの姿もなかなか素敵で、長めの髪型に白いドレスシャツ、クラヴァットタイとウエストコートがよく似合っています。ボールドリックを「ミスター・ボールドリック」と呼び、暖炉の前で一緒に過ごす場面も微笑ましいです。

その夜、クリスマスの精霊(ロビー・コルトレーン)が、エバニーザの善行を称えるために現れます。ロビー・コルトレーンの再登場は、まるでハグリッドがハリーの誕生日に現れたときのようですが、やや不気味でうさん臭さも漂っています笑。

精霊は、エバニーザにブラックアダー家の先祖や子孫のビジョンを見せ、彼の善良さを称えようとします。シリーズ2と3のエドマンドの姿を再び見ることができるのはファンにとって嬉しいことです。エバニーザの先祖が権力や金を手に入れるために策略を巡らせているビジョンが映し出されます。エバニーザがどれだけ優れているかを伝えるはずが、彼はむしろ先祖たちの賢さに感銘を受けてしまいます。

エバニーザは、狡猾な自分と善良な自分では、子孫がどのように影響を受けるのか、それぞれの未来を見たいと願います。すると、「狡猾」なエバニーザの子孫であるブラックアダー大提督は、アシュフィクシア19世女王(ミランダ・リチャードソン)の三人の夫を殺し、王位に就く存在に。ボールドリックは彼の奴隷で、茶色のパンツ一丁の姿です。一方、「善良」なエバニーザの場合、子孫は愚かなボールドリック提督の奴隷となり、彼が茶色のパンツ一丁という哀れな運命でした。

これらのビジョンを見たエバニーザは目を覚まします。心配した精霊が「これからも善良であり続けますよね?」と問いかけると、エバニーザは「当たり前じゃないですか。誰があなたに嘘をつくでしょう」と返します。その返事を聞いて「すでに狡猾なブラックアダーに変わってしまったのでは」と思う人も多いはず笑。

このエピソードは、伝統的な「クリスマス・キャロル」とは正反対の展開をたどります。彼は先祖にならったのか、それともDNAが目覚めたのか、クリスマスの朝には皮肉屋でずる賢い人物に変わっていました。唯一の味方だったボールドリックにまで冷たくなってしまったのは、少し切ないところですが・・・。

アシュフィクシア19世女王の「三人の夫」は、ヒュー・ローリー、スティーヴン・フライ、パッツィ・バーンが扮しています。また、ビクトリア女王とアルバート公には、それぞれミリアム・マーゴリーズとジム・ブロードベントが再登場しています(どちらも「ハリーポッター」シリーズに出演)。ミリアム・マーゴリーズは表情豊かでどの役でも印象的な演技を見せ、ジム・ブロードベントは可愛らしいアルバート公です。

女王が宮殿内でセプター(王笏)とオーブ(宝珠)を持ち歩いてましたが、実際にこれらは戴冠式などで使われる儀式用の宝器(Crown Jewels)で、普段使いのものではありません笑。

「Back & Forth」タイムトラベル

視聴方法など

私が持っているDVDはイギリスのアマゾンで入手したもので、英語字幕が収録されています。
日本で購入すると価格が高めだったり在庫がなかったりすることが多いため、イギリスのアマゾンから直接取り寄せたほうが得になることが多いです。

薔薇戦争、封建制度・領主制、十字軍遠征、王位継承問題、エリザベス朝、宮廷の陰謀・処刑文化、シェイクスピアの劇文化、探検化の時代、海賊、摂政時代、貴族の贅沢、ウェリントン公の戦い、社交界・上流階級の堕落、政治腐敗と選挙操作、第一次世界大戦、塹壕戦、戦場における階級格差、軍事戦略の皮肉、戦意高揚プロパガンダの批判、大衆文化、ピューリタンの禁欲主義などといった英語が登場します。

おわりに

「ブラックアダー」は大好きなシットコムの一つです。どのシリーズも気に入っていて、台詞も本当に魅力的だと思います。ローワン・アトキンソンの話す英語を聞くのもとても好きです。

たびたび、台詞の中に「Byeee」や「Good Byee」などが登場します。これは、コメディアン・ハリー・テイトが使っていたいくつかのキャッチフレーズの中の1つの「Good-bye-ee!」かと思われる。これは、第一次世界大戦中の流行歌「Good-bye-ee」にも用いられました。

ヴィクトリア駅で兵士たちが行進するとき、工場の女性たちがハリー・テイト風の「Good-bye-ee!」と叫ぶのを見て、この曲の構想を得たそうです。この歌は、戦争に行く人たちを明るく送り出すために役立っていたようです。

エピソード2では、エリザベス女王が手紙の締めくくりに書いた「Byeee」をブラックアダーが読み上げます。もちろんこの時代に「Byeee」はまだ存在しませんでした。エピソード4では、ボブがシャワー室で「Good-bye-ee!」を歌っているのを聞いたブラックアダーが、ジョージの代わりのパフォーマーとして彼(彼女)を採用します。ボブの歌声はとても素敵でした。

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