Blackadder: Back & Forth(ブラックアダー:バック・アンド・フォース)

ブラックアダーバック&フォースのあらすじ

ブラックアダーの4シリーズが終了して10年後、スペシャルストーリーが放送されました。

「Blackadder: Back & Forth(ブラックアダー:バック・アンド・フォース)」(1999年)は、2000年のミレニアム到来を祝うために制作されたブラックアダーシリーズの特別編です。最後のシーンでは、ミレニアムドーム(2000年のミレニアムを記念してロンドンに建設された巨大ドーム型施設(現在はO2アリーナ))が登場します。

ローワン・アトキンソン、トニー・ロビンソンの他、おなじみのスティーヴン・フライ、ヒュー・ローリー、ティム・マッキナニー、ミランダ・リチャードソン、パッツィ・バーン、リック・メイヨールの再登場に加えて、コリン・ファース、ケイト・モス、サイモン・ラッセル・ビールも登場します。

※ ネタバレしています!!!

目次

「ブラックアダー:バック・アンド・フォース」のあらすじ

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ローワンアトキンソンといえば「ブラックアダー」です

1999年の大晦日、ブラックアダー卿(ローワン・アトキンソン)は、自宅のブラックアダー・ホールにゲストを招いています。本来なら豪華なディナーを提供する予定でしたが、料理人がディリア・スミスのパーティに出かけてしまったため(「乱交パーティ」とブラックアダーは説明している笑)、使用人バルドリック(トニー・ロビンソン)の手料理が振る舞われています。

ゲストは、メルチェット大司教(スティーヴン・フライ)、ケビン・ダーリング大司教(ティム・マッキナニー)、ジョージ少佐(ヒュー・ローリー)、エリザベス夫人(ミランダ・リチャードソン)といったおなじみの面々です。

ブラックアダーは彼らに、タイムマシンを使った賭けを持ちかけます。彼はレオナルド・ダ・ヴィンチの設計図をもとにタイムマシンを作ったと語り、指定された歴史的な品を持ち帰ることができれば、それぞれ1万ポンドを支払うというもの。ゲストたちは同意し、ローマの百人隊長の兜、ワーテルローの戦いでウェリントン公爵が履いていた長靴、200年前の下着を要求します。

実際には、ブラックアダーはボールドリックに倉庫からそれらの品を探し出させ、自分たちはタイムマシンで時空を旅してきたふりをする余興のつもりだったのです。

しかし、ボールドリックがレオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチから作ったタイムマシンは、なぜか本当に作動してしまいます。ドアを閉め、レバーを操作すると、白亜紀にタイムトラベルしてしまったのです。開いたドアの先にはのぞき込んだティラノサウルスが襲ってきます。ブラックアダーたちは、ボールドリックの下着を投げつけて退治してしまいます笑。

このタイムマシンは日付を設定できないため、次の行き先はレバーの操作次第でした。次に到着したのは自分の自宅かと思いきや、エリザベス1世の宮廷でした。女王はブラックアダーを当時のエドマンドと勘違いし、贈り物を要求します。命の危険を感じたブラックアダーは、ポケットにあったポロミントを献上しました。女王はその味にかなりの驚きを見せつつもたいそう気に入り、彼に王冠を授けます。

追加のミントを取りに行くと退室したブラックアダーは、ウィリアム・シェイクスピア(コリン・ファース)に出くわします。ブラックアダーは胸ポケットからボールペンを取り出し、シェークスピアが持っていたマクベスの原稿にサインをしてもらい、それを手に入れたうえで「400年間の学生の恨み」と称してシェイクスピアを殴ります。イギリスで学生たちが苦労しながら彼の作品を学んでいることへの仕返しとのこと笑。

次にたどり着いたのは中世のシャーウッドの森で、ロビン・フッド(リック・メイオール)とその仲間のメリーメン(Merry Men)に囲まれます。ブラックアダーが「金持ちから盗み、貧乏人に配る」ことの無意味さを指摘し、「そんなことをしても捕まるリスクがあるし、森に住むのは快適ではない。貧乏人も怠けて働かなくなる」と論破すると、メリーメンはロビン・フッドを射殺し、ブラックアダーは彼の帽子を持ち去ります。

Merry Men(メリーメン)」とは、ロビン・フッドに仕える忠実な仲間たちのこと。「merry」は「陽気な」という意味ですが、中世英語では「忠誠心のある仲間」「勇敢な戦士」といったニュアンスも含まれていたそうです。

次に到着したのはワーテルローの戦いの真っ只中。ウェリントン公爵(スティーヴン・フライ)がナポレオン攻略について語っているとき、タイムマシンが公爵の上に着陸してしまいます。ちょうどいい具合に長靴がタイムマシンからはみ出していたため、ブラックアダーはそれを抜き取ります。

その後はローマ時代のブリテン、ハドリアヌスの長城(Hadrian’s Wall)に到着します。ブラックアダーとボールドリックは、守備にあたっていた百人隊長ブラックアディクスの兜を盗み出します。その直後、ピクト人が襲撃してきて、2人は命からがら逃げ出します。ちなみに、ブラックアディクスは将軍たちに「Scotsが来た」と説明しますが、当時その呼び方は存在していませんでした。

2人はなんとか1999年に帰還します。戦利品を見たゲストたちは驚いて喜びますが、ブラックアダーは何かがおかしいことに気づきます。

ロビン・フッドは射殺されたため無名の人となり、シェイクスピアはボールペンの発明者として知られるようになっています(ブラックアダーが置いていったボール―ペンのおかげで)。また、ウェリントンを下敷きにしてしまったせいでナポレオンに敗れ、イギリスはフランスに支配されていました。1999年のイギリスの通貨はフランクで、イギリスポンドはワーテルローの戦い以来使われていないと聞かされます。

デザートにはニンニク臭が漂いそうなガーリックプディングが用意されており(シリーズ3で、エドマンドが「ロンドンに『ニンニクを食べるフランスの貴族ども』がたくさんいる」と言及)、さらにゲストたちはフランス国歌を歌っています。

歴史が大きく変わってしまったと悟ったブラックアダーは、イギリスを救うために再び過去に戻りタイムラインを修正します。1999年に再度戻り、元のタイムラインに軌道修正されたことを確認します。ゲストたちは今度はブラックアダーの戦利品に歓喜します。そして、ほんの些細な出来事が歴史を大きく左右すること、そして悪徳な人物が混乱を引き起こすこともできると語り合うのです。

ゲストたちがテレビで新年の祝賀行事を見る準備をしていると、ブラックアダーは「あとですぐ行くから先に行ってて」と言います。そしてタイムマシンにまた乗り込み、隠れていたバルドリックに「とても、とても、とても、とても狡猾な計画がある(あの決まり文句)」と告げるのです。

やがてゲストたちはテレビの前に座り、「英国王室と首相がミレニアム・ドームに到着する様子」の中継を見始めます。
リムジンから降りてきたのは、絶対君主エドマンド3世。なんと支持率98パーセントという人気ぶりです。彼の隣には、ゴージャスな新婦マリアナ・シャーウッド女王の姿がありました。彼女はシャーウッドの森でロビン・フッドと一緒にいたマリアン(ケイト・モス)です。

そして2人を出迎えたのは首相となったバルドリック。髪型が整って素敵な装いでしたが、後ろ姿はシャツがはみ出し笑。こうして彼らは、ミレニアムを祝うためミレニアム・ドームへと入っていくのです。

おわりに

シリーズの終了から10年たっているので、登場人物はそれぞれ年をとっています。
コリン・ファースのシェイクスピア姿もさることながら、ケイト・モスのメイド・マリアン、シャーウッドマリアン王妃姿も素敵でした。

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