「EDFは『顧客の時間』と『スタッフの努力』を無駄にしていますよ!」
そう言わざるを得ない状況になりました。
これは個人的な体験ですが、引っ越しをするたびに電力会社に苦情を言うところから始まることが多いかもしれません。
イギリスで引っ越したらまずすること
先月、引っ越しをしました。
引っ越したら、まずやらなければならないことがいくつかあります。
その1つが「電気」と「ガス」のメーターの数字を確認して、電力会社に連絡することです。
「引越した日のメーターはこの数字でした。この数字以降が私の使用分です」ということを知らせる必要があるんですね。メーターの数字は紙に書いておいて伝えますが、証拠として写真を撮っておくとより確実です。
これをきちんとしておかないと、後々面倒なことになるおそれがあります。例えば、前に住んでいた人がきちんと連絡していなかった場合、後日、法外な電気・ガス使用量を請求されて驚くことになりかねません。

どのように電力会社と契約するのか
我が家はこれまでに何度か引っ越しをしてきましたが、そのたびに「British Gas」を利用してきました。
10年以上使い続けており、アカウントや請求書の扱いにも慣れているため、今回も「British Gas」を使うつもりでいました。
しかし、今回の住まいでは、前の住人は「EDF」という電力会社を利用していたようです。
イギリスでは、引っ越したときにまず前の住人が使っていた電気・ガス会社を一度引き継ぐのが一般的です。その後、ほかの会社に切り替えることは自由です。
そのため、我が家もまず「EDF」に登録するところから始めなくてはなりませんでした。アカウントが落ち着いたら「British Gas」に変更するつもりでいました。
電力会社「EDF」の見積もり
とにかく「EDF」でアカウントを開設しないことには何も始まりません。しかしながら、EDFのサービスはあまりにもひどく、嫌な予感しかしませんでした。
・ウェブサイトから問い合わせると「24時間以内に連絡します」と表示されるのに、返信が来るのはいつも10日後。
・電話はなかなかつながらず、10分ほど音楽を聞かされるのが当たり前。
・やっと電話がつながり事情を説明すると、カスタマーサービスは「もう大丈夫です。心配いりません」と明るく答えるものの、実際はまったく大丈夫ではなく、また電話をかける羽目に。
・「アカウントを開設しました!Welcome!」という連絡があったものの、ログイン情報はどこにも記載されていない。
・「自分のアカウント番号を教えてほしい」と依頼すると、後日、同じウェルカムパックが何通も立て続けに送られてきた。
おそらくEDF内部では「これは私の仕事」「これはあなたの仕事」といった形で業務が分かれているのでしょう。まあ、ここら辺はもういいんです。
問題は、電気のメーターでした。
引っ越しのときに控えておいた電気とガスのメーターの数字を電話で伝えたのですが、それが反映されていませんでした。それどころか、やっとログインできたアカウントを確認すると、既にEDFによる入居日の見積もりが入力されていました。
驚いたことに、その数字は「桁違い」でした。
私の控えたメーターの数値は「4桁」。
EDFの見積もりは「3桁」だったのです。
桁が違いすぎます。
この差額を払えというのでしょうか。
もちろん「数値が間違っているので修正してください」と、再度連絡を入れました。
それから10日後、EDFから電話がありました。
メールでも説明を送っておいたのですが、担当者は読んでいなかったようで、再び一から説明することに。念のため、撮っておいたメーターの写真も送信しました。
そしてようやく電気のメーターの数値が修正されました。
ここまでにかかった時間は、ほぼ3週間。これだけでもイライラさせられます。
そして翌月・・・。
すべてがきちんと落ち着くまではアカウントをこまめに確認しておいた方が良いと思いました。可能であればスクリーンショットを取り、時系列で記録しておくのが望ましい。
翌月も、アカウントの数値を確認するためにログインしました。
すると、またしても「EDFによる間違った見積もり」が電気のアカウントに入力されていたのです。
前の住人が悪いのか?EDFが悪いのか?
EDFの見積もりは、今度はちゃんと「4桁」で入力されていました。
しかし、その数値は実際より「およそ7000ユニット」も少なかったのです。
使ってもいない分について、私がその差額を支払うことになってしまいます。
これには本当に参りました。
・また最初から説明しなければならない
・EDFが出した数値の根拠がまったく不明
今回は怒りも交えて次のようなメールを送りました。
「こちらはきちんとメーターの数字を連絡したのに、そちら側で勝手に私のアカウントの数値を操作すべきではないでしょう?」
「わざわざ顧客が時間をかけて連絡しスタッフが修正したのに。EDFは『顧客の時間』と『スタッフの努力』を無駄にしていますよ!」
そして、メーターの写真を再度添付しました(この写真を何度使ったことか)。
先日対応してくれたスタッフの名前も明記し、「EDF」とのやり取りを時系列でまとめて提出しました。さらに、ダイレクト・デビットを解約したことも伝えておきました。EDFが勝手に見積もった金額を、私の銀行口座から引き落とされては困りますから。EDFの中でダイレクト・デビットの担当の人もまた違う人でしょうし。
そもそもの原因は
この問題の原因は、おそらく前の住人が他の電力会社から「EDF」に切り替えたときに、メーターの確認や連絡を適切に行っていなかったことにあると想像しています。
なぜなら、引っ越してきたときに前の住人宛ての手紙が何通も残されており、その中に「EDF」と他の電力会社からの通知が混在していたからです。
それに加えて「EDF」がメーターを確認する担当者を派遣しないこと、前の住人のアカウントをきちんと把握していなかったことにも問題があると思います。彼らの予算の都合かどうかはわかりませんが、外部の検針員を派遣することで、何らかのアクションをとれたはずです。お金に関わることなのだから、こういった部分こそもっと丁寧に対応すべきです。
「British Gas」であれば、自分のアカウントにログインして、クリックひとつで検針員を派遣してもらえます。EDFは新規顧客を集めるための広告にお金をかけるより、こうした基本的なメンテナンスにこそ予算を使うべきだと思います。
そして、この件には後日談もあります。

おわりに
そうこうしている間に私の「EDF」のアカウントでの支払い残高は「0ポンド」だったにもかかわらず、なぜか郵送で「85.42ポンドのエネルギー料が未払いです」という請求書が届きました。
本当に、ここまでグダグダな電力会社には驚かされます。
何が起きているのかすべて記録を取っており、このような根拠のない請求書も証拠として保管しています。
もちろん支払いなんかしません。