ミスタービーンのクリスマス(Merry Christmas, Mr. Bean)は1992年に放送されました。彼がクリスマスの買い物をしたり準備をする様子が描かれています。
クリスマスの時期には、ミスタービーンのクリスマスが再放送されることが多いので家族と何度も観ています。家族全員で大笑いしたシーンもあれば、私だけが大ウケして家族が引いてしまったシーンもあります。
「ミスタービーンのクリスマス」のあらすじを紹介します。
ミスタービーンのクリスマス(Merry Christmas, Mr. Bean)
「ハロッズ(Harrods)」にて
クリスマスの買い物に出かけたミスタービーンは、車でイギリスの高級デパート「ハロッズ」へ向かいます。店の入り口前にかなり雑に駐車しました。
店内でクリスマスツリーの飾りを物色していると、金のオーナメントと赤のオーナメントのどちらにしようか迷うミスタービーン。何をおもいったのか両方落として決めることに笑。弾んだ方を買うことにしましたが購入したのは1つだけ。普通は何個かセットで揃えると思うのですが・・・。
(現在のハロッズには、年中クリスマス関連の商品が楽しめる「クリスマス・ワールド」という常設エリアがあります)
次にミスタービーンの目に留まったのはクリスマスツリー用の電飾でした。
電飾を購入する際「どのように点灯するのか」「きちんと点灯するのか」が気になりますよね。ミスタービーンも同じことを考えたようです。
そこで、彼は店内でコンセントを探し回ります。見つけたコンセントから他のプラグを抜き、電飾のプラグを差し込むとハロッズの外観を飾るイルミネーションが消えて建物が真っ暗に笑。
ハロッズは、毎年クリスマスシーズンになると美しいイルミネーションで飾られ、多くの観光客が訪れることで知られています。そんな名物を、たった1人の買い物客が勝手に「オン」「オフ」したらさすがに驚きますよね。
ディスプレイの人形で遊ぶミスタービーン
店内のディスプレイにあった人形で遊ぶミスター・ビーンの様子は、家族が引いてしまうほど私が大笑いしたシーンです。今見ても笑ってしまいます。
クリスマスシーズンになると、あちこちで見かける「Nativity(イエス・キリスト誕生の場面)」のディスプレイ。店内でこれを見つけたミスター・ビーンは、思わず遊び始めます。彼は人形を使って即興劇を始め、イエス、ヨセフ、マリアを配置し、牛の鳴き声や馬の鳴き声を口で表現。
ヨセフとマリアが「しーっ」と静かにさせたり、東方の三賢者の咳にも「しーっ」とたしなめる。そして、軍隊のパレード、羊の群れ、羊飼い、牧羊犬、トラック、子羊、ダーレク、恐竜、戦車まで登場します。これは実際に観たほうが面白いので、ぜひ一度チェックしてみてください。
ミスタービーンの彼女「イルマ」
イギリスでは11月頃からクリスマスマーケットが各地で開かれます。ハロッズを出たミスタービーンは、クリスマスマーケットへ向かいます。そこで彼女のイルマと出会い、イルマはショーウィンドウの指輪をねだります。ビーンは快く店に入りますが、指輪を買わずに別の物を選んでしまいました。
クリスマスカード
自宅に戻ったミスタービーンは、クリスマスカードを何通も書きます。書き終えたカードを持って外に出るものの、郵便ポストに投函せず、自分のドアのレターボックスに次々と入れていきます。(誕生日にも似たようなことをしています)
部屋に戻り「こんなにカードが届いている!」と喜びながらそれらを飾ります。しかし、部屋には同じカードばかりが並んでいました。つまり、誰からもカードをもらえていなかった・・・ということです。
私の夫はこれを見て「Ohhh」と同情の声を漏らしていました(でも笑ってましたが)。
クリスマス・クラッカー
クリスマスディナーの席で欠かせない「クリスマス・クラッカー」は、家族や友人と両端を引っ張り「パン」という音とともに破けます。中には紙製の王冠、ジョークやクイズが書かれた紙、小さなおもちゃが入っています。クリスマスシーズンには、さまざまな大きさや価格のクラッカーが販売されます。
ミスタービーンは、埃をかぶった古いクラッカーを見つけて一人で引っ張ってみます。しかし、湿気っていたのか大きな音はしませんでした。そこで彼はクラッカーの中に入っている「スナッパー」という音を出すテープの部分を他のクラッカーから集めて大きなクラッカーを自作します。イルマと一緒に引っ張るつもりで準備しました。
クリスマス・キャロル
クリスマスシーズンには子供たちが家を訪れ、クリスマスソングを歌う「クリスマス・キャロル」の習慣があります。大人はそれに対しコインやお菓子を渡します。
クリスマスイブの夕方、テレビで戦争映画やホラー映画ばかりが放送されてうんざりしていたミスタービーンは、子供たちが彼の部屋の前で歌っていることに気づきます。「クリスマスはこうでなくちゃ」と思ったのか、彼はドアを開けて一人掛けの椅子に座り、チョコレートを食べながら子供たちの歌を鑑賞します。しかし、歌に飽きてくると歌が終わるちょうどのタイミングでドアを閉めてしまいました。
子供たちだけでなく、視聴者も「チョコレートをもらえる」と期待していたはずです。
ひどいな笑。
ローストターキー
クリスマスの日、ミスタービーンは定番のローストターキーを用意します。
シーズンが近づくと、店にはさまざまな大きさの丸ごとのターキー(七面鳥)が並び、家庭に合ったものを選ぶのが一般的です。しかし、ミスタービーンが用意したターキーは非常に大きく、誰が食べるのか、オーブンに入るのかさえ疑問です。
ミスタービーンがターキーにスタッフィング(stuffing:詰め物)をしていると、うっかり腕時計が外れ、ターキーの中に入ってしまいます。それを探そうと覗き込んだところ、頭がすっぽり入ってしまいターキーをかぶった状態になってしまいました。
このシーンは、シットコム「フレンズ(Friends)」でも似た場面がありますが、「ミスタービーン」の方が先なので、こちらの方が元祖と言えるでしょう。もしかしたら、こうしたハプニングは意外と世界中で起こっているのかもしれませんが。
そこへイルマが訪ねてきますが、しばらくの間、ミスタービーンがターキーを頭にかぶっていることには気づきません。
イルマは「You got the turkey on?」と尋ねます。
これは「ターキーはオーブンに入れたの?」という意味での「on」ですが、ミスタービーンにとっては、頭にかぶっている状態もまさに「on」になっているため「Yes」と答えます。なんと秀逸なセリフ笑。
結局は、ノコギリを持ち出しイルマに助けを求めますが、ターキーをかぶった彼の姿は怪物にしか見えず、イルマは驚いて卒倒します。
クリスマス・クラッカー再び
イルマからクリスマスプレゼントをもらったミスタービーンは大喜びです。
イルマは前日、指輪を欲しがっていましたが、ミスタービーンからのプレゼントは「大きくて平たい」ものでした。いぶかしがりながらも包みを開けると、それはショーウィンドウで指輪の後ろに飾られていたディスプレイ用の写真でした。がっかりして泣き出すイルマを見て、ミスタービーンは何かに気づき小さな箱を渡します。しかし中身は写真を壁に掛けるための金具でした。
イルマは「Mistletoe(宿り木)」の枝を持ってきていました。海外では、Mistletoeの下で男女がキスをするロマンチックな習慣があります。しかし、そんなことを知らないミスタービーンにイルマはがっかりして帰ってしまいます。キス・・・したかったのだろうか・・・笑。
一人残されたミスタービーンは「このプレゼントのどこがいけなかったのか」とつぶやきます。すると、イルマと一緒に引っ張る予定だった自作のクラッカーに気づきます。
「メリークリスマス」と自分に言いながら、一人でクラッカーを引っ張ります。
次の瞬間、画面はミスタービーンの窓の外に切り替わり、部屋に閃光が走ります。自作したクラッカーは小爆発を起こしたのです。湿気ったスナッパーを集めただけでは、あれほど強力なクラッカーにはならないとは思うのですが・・・笑。
おわりに
日本ではクリスマスイブは恋人たちのイベントとされていますが、これはバレンタインデーのように日本独自の商業的戦略だと思います。最近では恵方巻とかも。
海外のクリスマスは、家族が集まり、プレゼントを交換して、クリスマスディナーを囲んで、皆でゲームなどをして楽しむのが一般的です。クリスマスツリーの下には、たくさんのプレゼントが置かれていることもあります。