イギリスで購入の安~い炊飯器でも美味しく炊ける!

ここ数年、ノンブランドのキャセロールを使ってご飯を炊いていました。
そのキャセロールがだんだんヘタってきたため、次に使いたいと思っていた「ストウブ(Staub)」に買い換えました。

(参考)鍋、キャセロールで美味しいご飯を炊く

鍋でもキャセロールでも美味しいご飯が炊けていましたが、引っ越しを機に炊飯方法を変えざるを得ないことになりました。

目次

イギリスで購入できる炊飯器とは・・・

引っ越し前のキッチンにはガスコンロが4つありましたが、今回の家ではその部分が電気のプレートになっている「4-plate electric hob」という電気プレートになっているタイプです。

10年以上前に引っ越したとき、前の住人がお年寄りで、オーブンと一体になったスタンドアローンタイプのこの調理台を使っていました。つまり、少々オールドファッションな調理台なわけです。このタイプは今でも購入可能ですが、最近は「ceramic hob(セラミックガラス)」や「induction hob(IH)」のほうが普及しています。

引っ越すたびに自分のスタイルに合わせて色々と変えていくものなので、DIYで交換するまではこのまま使うことに。

しかし、この電気プレートにキャセロールを乗せても、独特な熱の回り方で火加減が全くうまくいきません。Staubを使う前は鍋でも炊いていたのでそれも試してみましたが、結果は似たり寄ったりです。一部が生煮えになったり、ご飯がふっくら・つやつやに炊き上がらなかったりで満足のいく出来になりません。火加減の調整を研究するためだけに、これ以上時間をかけたりお米を無駄にしたくはありません。

残念ですが、Staubはいったん脇に置くことにしました。

日本で炊飯器を買ってくることも考えましたが、帰省はまだ数か月先の予定。子どもたちは和食が好きなので、その間ご飯がうまく炊けないと食生活のリズムが崩れてしまいそうで心配でした。

しばらく考えて、アマゾンで間に合わせの安い炊飯器を購入することにしました。

イギリスアマゾンで入手した格安な炊飯器は・・・

イギリスのアマゾンで見つけたのは、こちらの格安炊飯器です。
普段は30ポンド前後のようですが、私が見つけたときはちょうどセール中で「15ポンド」笑。

Cookworks 1.5L Rice Cooker

もっと時間をかけて探していれば、厚窯、ふっくら、おどり炊きのような機能があるものに辿り着けたかもしれません。ただ、引っ越したばかりだったので他にすることが山ほどあり、炊飯器選びに時間をかけてはいられない状況でした。ちょっと試してみて、すぐに捨てることになっても構わないぐらいのつもりで注文してみました。

ヤケクソでスイッチを押す・・・

2日後に炊飯器が届きました。
さっそく使ってみることにしました。

炊飯器には、内釜に目盛が刻まれていて、お米用の計量カップ、しゃもじ、説明書が付属しています。内釜の上にふたをのせるだけという非常にシンプルな構造です。

炊飯器が届くまでのあいだ、私は、忙しく引っ越しの片付けをしながら、

「ご飯が炊けない」
「米を無駄にした」
「お気に入りのStaub使えなくなった」

と、いら立ちがピークに達していました。そのせいか、何を考えていたのか、半ばヤケクソ状態だったのか、目盛もカップも説明書もしゃもじも一切無視し、これまで鍋やキャセロールで炊いていた分量でスイッチを入れてしまったのです。

ところが!

ところがです!

そのご飯が、なんと美味しく炊けてしまったのです笑!

安~い炊飯器で美味しく炊くには(コツ)

イギリス在住の日本人のお母さんたちと話していると「イギリスで買った炊飯器はパサつくのよねー」という声をよく聞きます。そのため、日本から炊飯器を持ってきて使っている人もいます(変圧器を使っているそうです)。

イギリスでは、日本のようにお茶碗によそった「ふっくら」「もちもちした」ご飯を食べる文化ではないので、炊飯器もカレー用のパラパラしたバスマティライス(Basmati rice)を想定して設計されている可能性が高いです。
(「日本食っぽい」レストランでは「Steamed rice」というメニューがあり、茶碗によそった白飯が出てくることもあります。ただちょっと米が違う笑)

そんな中、セールで購入したこの炊飯器は、なぜかパサつきもせず、べたつきもせず、内釜にこびりつくこともなく、ふんわりとちょうどよく炊き上がります。しかもほとんど毎回、炊き上がりが成功したサインである「蟹の穴」状態になります。

(追記:現在この炊飯器は売り切れのようですが、とてもシンプルな作りなので、他の炊飯器でもおそらく問題なく炊けるのではないかと思います。その機械のクセがあるので、水加減、1回で炊く米の量、蒸らし時間などの微調整が必要かと思います。
現在、我が家ではガスコンロがある家に住んでいますが、キャセロールは使わず、「スマートクッカー」という電子圧力鍋で炊飯しています。炊飯で失敗することはなく他にもさまざまな用途に使えるので重宝しています。「rice」ボタンを押すだけです)

イギリスでのご飯の炊き方

鍋とキャセロールでの炊飯方法」でも紹介しましたが、水加減は「米:水=1:1」で十分美味しく炊けています。

お米のとぎ方は(おそらくご存じでしょうけど):

内釜にお米と水を入れて、ざっとかき混ぜ、1回目と2回目のとぎ汁はすぐに(10秒ほどで)捨てます。
そのあと、3~4回ほど水を取り替えて手早くざざっと洗います。こうすることで、ぬかのにおいがお米に吸収されてしまうのを防げます。

最近の米は、手のひらでギッチギチに押しつけるような研ぎ方は必要ないそうです。実際、そうすると米が傷んでしまうような気がして個人的にも好きではありません。

そして、等倍の水加減をして、30分以上吸水させます。冬はもう少し長めに。スマートクッカーで炊飯する場合は、30分以下の吸水でも問題ないのでその点はとても楽です。

炊き上がると、「cook」から「warm(保温)」に切り替わります。
通常の蒸らし時間は10分ぐらいですが、「warm」に切り替わったら、少し長めの15〜20分蒸らしておきます。

これだけです。

日本製の炊飯器でも保温を続けると味が落ちてくることがあります。ですので、蒸らしが終わったら保温のまま放置せずにさっとスイッチを切ってしまいます。

残ったご飯はラップで包んで冷蔵庫か冷凍庫行きです。そのほうがご飯のおいしさを保てるような気がします。

というわけで、結局、日本に帰省したときに炊飯器を買い直す必要はありませんでした。この15ポンド炊飯器が毎日しっかり活躍してくれているからです。

炊き込みご飯、赤飯、おこわ、ピラフも

鍋やキャセロールでも作っていましたが、この炊飯器でも、炊き込みご飯、赤飯、おこわ、ピラフを作っています。

玄米、発芽玄米もイギリスの炊飯器で

ちなみに、たまに玄米(Brown rice)もこの安い炊飯器で炊いています。玄米は、ロンドンの日本食材店で購入したり、イギリスのアマゾンで購入しています(「Organic Short Grain Brown Rice」というやつ)。

アマゾンでお米を買う場合は、「Short grain rice」が日本のお米に近いと思います。スーパーで見かけるのは「Long grain rice」が多いです。

玄米

玄米を炊くときは、玄米を軽く洗ったあと一晩水に浸けます。

吸水が終わったら、水加減を「玄米(前日量った量):水=1:1.5」にしてスイッチを入れます。白米よりも水の量が多いため、炊き上がりまでやや時間がかかります。蒸らし時間は白米と同様に「15〜20分ほど」にしています。

(追記:現在使っているスマートクッカーでは玄米も簡単に炊くことができて、その際は「玄米:水=1:1」です。もちもちした仕上がりで、炊飯器よりも美味しく感じます。玄米のお粥もスイッチ1つで作れます(もちろん普通のお粥も)。)

発芽玄米

玄米を炊くときには、最近ではたいてい発芽玄米にしてから炊いています。

発芽玄米を作るのは簡単です。
玄米を軽く洗ったあと、ぬるま湯に浸してふたをします。そのまま24時間ほど置きます。

途中でぬるま湯を適当に取り替えますが、常にぬるま湯の状態を保つ必要はなく、気がついたときに取り替える程度でいいそうです。水が冷たくなっていても問題はありませんが、最低でも1〜2回はぬるま湯に替えた方がよいかと思います。

だいたい24時間経ったら水を捨て、ふたをしたまま室温に置いておきます。そうすると、翌日には玄米から小さな芽が出ているのが確認できるはずです。

この状態が「発芽玄米」で、玄米全体の半分以上が発芽していれば炊飯の準備完了です。
(私は8割ほど発芽するまで待っています)

発芽玄米も水加減は「玄米:水=1:1.5」で、蒸らし時間も15〜20分程度にしています。

玄米、発芽玄米、またはスマートクッカーでも、それぞれ、ご飯の表面に「蟹の穴」ができます。
白米と同様に、保温機能は使わず、炊き上がったらすぐにスイッチを切り、残った分はラップに包んで冷蔵か冷凍しています。

炒めるとパラパラになるので、玄米チャーハンにしたり、白米と混ぜたりしています。

おわりに

間に合わせで購入した炊飯器ですが、鍋やキャセロールで炊くのと違い、スイッチを入れたらあとは放っておくだけなのでとても簡単です(炊飯器ですからね笑)。

追記:様子見で買っただけなのに、5年経った今も壊れずによく働いてくれているので重宝しています(2023年現在)。

追記:上述の通り、現在はスマートクッカーを使って炊飯しています。いろいろな料理が簡単に作れるので重宝しています。特に味噌作りやボーンブロスなど(2024年現在)。

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